資料で半世紀回顧 京急油壺マリンパーク

 ◆開館50周年で「歴史展」開く 京急油壺マリンパーク(三浦市三崎町小網代)は来年、開館50周年を迎える。節目のプレイベントとして、「マリンパークの歴史展」が開かれている。歴史を振り返る展示の開催は初めてといい、4章構成で半世紀の歩みを伝えている。

 同パークは京急電鉄70周年事業として1968年4月、県立三崎水産高校跡地に開館。珍しい魚を展示するだけでなく、魚の生態や能力を研究し、ショーとして見せる構想は当時、画期的だったという。

 1章「誕生」のコーナーでは、開館から現在に至るまでの沿革を年表で示しているほか、展示だけにとどまらない水族館の新しい形を提唱した初代館長末広恭雄さん(04〜88年)の功績を紹介。かつてのパンフレットや80〜90年代にお土産として販売されたテレホンカードも並ぶ。

 2章「関わる人々」では、昭和天皇・香淳皇后が71年に来館した際の写真を紹介するなど皇室との関わりも説明。3章「飼育・展示の歴史」は、キンメダイを68年に国内で初めて展示したことを伝えるほか、ショーで利用した魚のかみつく力を測定する装置や水中カメラも陳列している。

 魚の能力に焦点を当てているのは4章「お魚サーカス展」。あごの力が強いモンガラカワハギが口でひもを引いて旗を揚げるなど過去に披露したパフォーマンスをパネルで紹介するほか、イシダイが輪くぐりを練習する様子も公開している。

 同パークの担当者は「子どもの時などに来館したことがあれば、当時の資料を見てマリンパークでの思い出をよみがえらせてほしい」と話している。開館時間や入館料など問い合わせは、同パーク電話046(880)0152。

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