地元ボランティアが運転 横浜・都筑区、地域巡回バス実証運行へ

 横浜市都筑区の都田・池辺地区で、地元のボランティアが運転や車両の維持を担う地域巡回バスの実証運行が5月8日から始まる。両地区内には道が細くて路線バスが通れない箇所が多く、高齢者や子育て世代を中心に移動手段が課題になっていたことから、昨年1月から両地区の連合町内会などが検討を進めてきた。

 ルートは、都田地区(約7・5キロメートル)が15カ所の停留所を33分かけて、月・木曜日に運行。池辺地区(約9・6キロメートル)は20カ所の停留所を46分かけて、火・金曜日に運行し、それぞれ1日5便。車両は普通免許で運転できる8人乗りワゴン車で、同地区で工事を行う横浜環状北西線建設関連企業が地域貢献として提供した。

 乗車は無料だが、利用対象は高齢者や子育て世代など日中の移動に不便を感じている地区内住民で、事前登録が必要。停留所は病院やスーパーのほか、市営地下鉄都筑ふれあいの丘駅や仲町台駅近くの地区センターなどにも設置し、地域の交通利便性向上を図る。

 運転と添乗員は両地区ともに70代前後の住民10人ほどがボランティアで担う。試験期間は2018年度末まで。地域住民による実証運行は緑区山下地区に次いで2例目。

 17日には地区内にあるららぽーと横浜(都筑区池辺町)で地域住民らによる発進式が行われた。バスを運行する都田・池辺地区ボランティアバス協議会の会長(69)=同区東方町=は「高齢者や子育て世代がバスを通じて交流し、地域活性化にもつながれば」と話していた。

© 株式会社神奈川新聞社