ボテボテ投前内野安打が“ランニング本塁打”に!? マーリンズが幸運な決勝点

マーリンズは23日(日本時間24日)、敵地でのパドレス戦に6-3で勝利した。同点で迎えた延長11回に4点を奪取。リードオフマンのディー・ゴードン内野手が放ったボテボテの投前内野安打が、相手失策が絡んで“ランニング・ホームラン”となり、マーリンズに決勝点が入った。

失策絡みの「リトルリーグ・ホームラン」を放ったマーリンズのゴードン【写真:Getty Images】

ゴードンが延長11回に失策絡みの「リトルリーグ・ホームラン」で均衡破る

 マーリンズは23日(日本時間24日)、敵地でのパドレス戦に6-3で勝利した。同点で迎えた延長11回に4点を奪取。リードオフマンのディー・ゴードン内野手が放ったボテボテの投前内野安打が、相手失策が絡んで“ランニング・ホームラン”となり、マーリンズに決勝点が入った。MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」は「ディー・ゴードンが40フット(約12.19メートル)のリトルリーグ“ホームラン”で均衡を破った」とのタイトルで特集を組んでいる。

 2-2の同点で迎えた延長11回だった。ゴードンは無死一塁の場面で左腕トーレスの初球を打ったものの、一塁方向へのボテボテのゴロになった。だが、バントを警戒して前進してきた一塁手、慌てて打球を処理しようとしたトーレスを横目に俊足を飛ばす。タイミングは完全にセーフだったが、トーレスは一塁へ向かってボールを投げた。

 しかし、二塁手ソラルテはベースカバーに間に合っておらず、これが悪送球となり、ボールは右翼ファウルゾーンに転々。まず、一塁走者のボーアが生還した。さらに、右翼レンフローが打球の処理にもたつく間にゴードンも一気に本塁へ。トーレスとレンフローの2人にエラーが付き、記録はシングルヒットながら、“ランニング・ホームラン”となった。

パドレス監督もがっかり「なんともみっともないプレーだった」

「Cut4」がタイトルに付けた「リトルリーグ・ホームラン」とは、失策が絡んで打者走者が本塁まで帰ってくること。まさに、その形で決勝点が入った。記事によると、パドレスのグリーン監督は「考えうる限り、なんともみっともないプレーだった…スウィンギング・バントとなったことで、守備陣の調子が少し乱れたね。ソラルテはもっと勢いよくベースカバーに入れただろうが、打者がスイングしたことで一瞬止まってしまった」とこのプレーを悔やんだという。

 ゴードン自身も取材に対して「ボーアが得点できたのでよかったと思いながら、三塁で止まるつもりだったんだ。そうしたら(三塁コーチの)フレディが手を回していたので、『わかったよ、もう少し早く走らなきゃ』という感じだったよ」と明かしている。記事では「奇妙なことに、ゴードンがベース1周にかかったのは16.9秒と、決して全速力というわけではなかった」と紹介。それだけ、パドレスの守備がもたついていたということのようだ。

 マーリンズはこの回、主砲スタントンの豪快な2ランでさらに2点を追加。その裏に田澤が1点を失ったものの、最後はクローザーのラモスが締めて3点差で勝利した。両チームにとって、まさに大きなワンプレーとなった。

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