虐待相談が最多 「心理的」半数超

 2016年度に横須賀市児童相談所に寄せられた虐待相談の件数(速報値)は635件で、開設した06年度以降最多だったことが同相談所のまとめで分かった。

 暴言で脅すなどの「心理的虐待」が319件(前年度比75件増)と最多で、全体の半数以上を占めた。増加分のほとんどが夫婦げんかを目の前で繰り広げるなどの体験により、心にダメージを負う「面前DV」だという。「ネグレクト」の203件(10件減)、「身体的虐待」の113件(2件増)が続いた。

 被害者の学齢別では、幼児が209件(6件増)と前年度に引き続いて最も多く、次いで小学生202件(18件増)、中学生94件(8件増)の順だった。中学卒業以上も86件(27件増)、乳児も44件(4件増)あった。

 同相談所によると、虐待相談は開設以来、増加傾向で、高場利勝所長は「周囲の関心が高くなってきている」と話している。

 子どもに関する相談は、同相談所電話046(820)2323=平日午前8時半〜午後5時。

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