神戸製鋼所の今期見通しは売上高1兆8700億円、経常損益は500億円の黒字に転換見通し。(1)鉄鋼で高炉改修の一時費用がなくなる(2)建設機械で滞留債権に関わる引当金の追加計上を想定していない―などが主因。
セグメント別経常利益見通しは鉄鋼150億円(前期実績は295億円の赤字)、溶接50億円(同68億円)、アルミ・銅150億円(同120億円)、機械50億円(同58億円)、エンジニアリング30億円(同28億円)、建設機械90億円(同313億円の赤字)、電力30億円(同130億円)。
同時に発表した前3月期業績は売上高が1兆6958億円で前の期比7・0%減、経常損益が191億円の赤字(前の期は289億円の黒字)、純損益は230億円の赤字(同215億円の赤字)。
前期の粗鋼生産量は721万トンで27万トン減。販売単価はトン7万600円、輸出比率は28・6%に低下した。
「メタルスプレッド悪化」
▼梅原尚人副社長談「16年度のメタルスプレッドは15年度に比べて悪化した。17年度の粗鋼生産量は760万トン程度の見通し。17年度の原料価格は高止まりするとみている。原料炭はサイクロン影響があるが、鉄道も復旧してスポット価格が下がっている。いずれはサイクロン前の価格に戻るとみている」