サンエーテック、細物加工設備を更新 2ライン化で月産能力5000トンに、需要増・人手不足に対応

 東北地区有力鉄筋加工業者のサンエーテック(本社・宮城県大衡村、社長・水間静夫氏)はこのほど、細物の老朽加工設備を更新するとともに、加工のライン化を完了した。需要ピーク時対応や人手不足に伴う省人化を見据え2015、16年度の2カ年で進めてきた計画。水間社長は「一連の設備投資で月産加工能力5千トン体制を構築した。直近は月2500トンレベルで推移しているが、秋口からは大型案件も始まり、需要増に対応したい」と話している。

Cラインの自動曲げ機
Bラインの自動整列切断機

 更新計画は中小企業の設備投資を促進する優遇税制を活用したもの。今回はD10~16の細物加工を2ライン化し、機械はすべて東陽建設工機製とした。15年度はD13、16の加工ライン化(Cライン)を実施し、自動整列切断機1台(TFC―LA+TAS)と自動曲げ機4台(TBS―13―6、TBS―25―NC1、TBS―25―1、TBS―NC4R)を16年1月までに導入した。続く16年度はD10、13の加工ライン化(Bライン)に着手。自動整列切断機1台(TAS―16C)および自動曲げ機3台(TBS―13―6NC、TRB―10―5II、TRB―10―5)を17年2月までに設置を完了した。ライン化に伴いトラック通路を移設するなど構内ヤードのレイアウトも変更し、構内物流を整流化した。

 水間社長は「設備投資により加工能力・効率面だけでなく、品質や作業安全性も一層向上」した上で、太物加工設備の更新、ライン化については需要状況を見ながら将来的に検討したいとしている。なお、今回の設備投資で同社保有の機械設備は切断加工機10台、曲げ加工機21台、溶接加工機8台となった。

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