日新製鋼ステンレス鋼管、レーザ溶接造管ライン増設 納期対応力強化、新規需要開拓も

 日新製鋼ステンレス鋼管(本社・兵庫県尼崎市、社長・平野敦三氏)は、旺盛な需要に対応するため、レーザ溶接造管ラインを1ライン増設する。今年度末もしくは来年度初めに本格稼働させる予定。納期対応力を強化するとともに、レーザ溶接の特徴を生かし新規需要開拓も進めていく。同社では、ライン増設後、現在の月間生産量3千トン強を3400~3500トンに拡大していく。総投資額は約5億円。

 同社は日新製鋼の子会社で、ステンレス溶接鋼管メーカー。尼崎市の本社工場に、TIG、高周波、レーザと溶接方法の異なる造管ラインを設置している。足元は需要が好調で、生産設備はフル稼働状態。特に屋内配管向けの需要が旺盛で、納期対応が課題となっている。そこでTIG、高周波に比べ生産性の高いレーザ溶接造管ラインを増設し、生産能力を強化することにした。今回の増設で、同社のレーザ溶接造管ラインは4ラインになる。

 また熱影響が少なく、加工性に優れた鋼管が生産できるレーザ溶接の特長を生かし、フェライト系ステンレス鋼管の新規需要開拓を進めていく。既に火力発電プラントの熱交換器などに納入実績があり「増設することで生産サイズを拡大し、さらにお客様の多様なニーズに対応できる体制を整えたい」(平野社長)としている。

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