中村剛也、西武史上最強の打者へ 球団初の400本塁打&1000打点達成視野

西武ライオンズの中村剛也は、5月7日の楽天戦でソロホームランを打ち、ライオンズ歴代の最多打点記録をマークした。

西武・中村剛也【写真:編集部】

昨季は球団本塁打新記録、今季は打点新記録を樹立&更新中

 西武ライオンズの中村剛也は、5月7日の楽天戦でソロホームランを打ち、ライオンズ歴代の最多打点記録をマークした。

 そこで西鉄時代から始まる歴史を振り返り、球団史に名を刻む打点、本塁打数、安打数の10傑を下記にあげてみた。

○打点10傑(※は現役)

1.中村剛也 918 ※
2.清原和博 915
3.秋山幸二 858
4.石毛宏典 835
5.伊東勤 811
6.中西太 785
7.中島裕之 738 ※(現宏之 オリックス)
8.A.カブレラ 686
9.豊田泰光 665
10.関口清治 644

 中村は昨年、本塁打の通算記録も更新した。

○通算本塁打数10傑

1.中村剛也 339 ※
2.清原和博 329
3.秋山幸二 328
4.A.カブレラ 273
5.中西太 244
6.石毛宏典 235
7.豊田泰光 190
8.竹之内雅史 179
9.和田一浩 177
10.大田卓司 171

通算安打数ではまだ歴代10傑入りせず

 中村の安打数は1173本で、まだ歴代10傑には入ってこない。

○安打数10傑

1.石毛宏典 1806
2.伊東勤 1738
3.栗山巧 1575 ※
4.高倉照幸 1446
5.松井稼頭央 1433 (現楽天)
6.中島裕之 1380 ※(現宏之 オリックス)
7.清原和博 1353
8.玉造陽二 1282
9.豊田泰光 1280
10.中西太 1262

 西武ライオンズの前進母体は、1950年に創設された西鉄クリッパーズ。翌年に西日本パイレーツを吸収合併して西鉄ライオンズとなり、50年代、60年代に黄金時代を迎え、九州の雄として人気を博した。しかし、1969?71年の「黒い霧事件」でイメージダウンし、身売りを余儀なくされる。太平洋、クラウンと球団名が変わり、1979年には本拠地も福岡県から埼玉県に移転し、西武ライオンズとなる。

 その後も80年代から90年代にかけて、リーグ4連覇、5連覇を果たすなどパの最強チームとして君臨したが、主要選手の多くはキャリアの途中で移籍することが多く、球団通算では400本塁打、1000打点、2000本安打に達した選手はいない。

 中村剛也は今年8月に34歳になるが、大きな故障がない限り、球団初の400本塁打、1000打点は、ほぼ確実だろう。頑張れば2000本安打も不可能ではない(同い年の栗山巧はあと4年で2000本に達する可能性がある)。

 2001年大阪桐蔭高校からドラフト2位で指名されてから16年。中村剛也は、並み居る先輩を押しのけて、ライオンズ史上最強打者になろうとしている。

広尾晃●文 text by Koh Hiroo

© 株式会社Creative2