茨城のカインズ向け物流施設、新日鉄住金エンジが建設・竣工

 新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は11日、茨城県坂東市で建設を進めていた「カインズ商配坂東センター」が竣工したと発表した。新たに開発した2階建て物流施設向けのシステム建築「NSスタンロジ」を採用し、従来工法に比べ鋼材重量を2割削減するなどコスト低減を実現した。「NSスタンロジ」の採用は2件目。

茨城県坂東市で建設を進めていた「カインズ商配坂東センター」が竣工した内観

 本施設は鉄骨造地上2階建て、延べ床面積約1万平方メートルの倉庫で鉄骨重量は893トン。設計・監理はフクダ&パートナーズ、施工はシステム建築商品「スタンパッケージ」の施工・販売店会「スタンビルディング会」に所属する藤井産業が担った。新日鉄住金エンジは構造設計と「スタンパッケージ」の部材を納入している。

 「NSスタンロジ」は独自の構造設計ノウハウとシステム建築商品「スタンパッケージR」の標準化技術を組み合わせた2階建て物流施設向け商品。本件では高い地震エネルギーの吸収能力を持つ制振用ダンパー「アンボンドブレース」15本を最適配置することで耐震性能を高めている。

 さらに1階400ミリ、2階250ミリというコンパクトなH形鋼の柱の採用を可能とすることで鋼重削減によるコスト低減とともに、標準化を徹底した「スタンパッケージR」の効果によって1・5カ月の工期短縮も実現した。

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