アイデア創出へ交流 神奈川県と市町村職員協力

 県内19市の市長と黒岩祐治知事ら県幹部が意見交換する2017年度市長会議が11日、横浜市内で開かれ、県と市町村の職員が意見を交わす新たな交流の場を設ける方向で一致した。地方自治の在り方や広域的な行政テーマに関する課題を共有し、公式の会議では出ないようなアイデアの創出を目指す。

 意見交換の冒頭、黒岩知事が「県と市町村の職員がもっと有機的に結び付き、新たなものを生む環境を整備したい」と提案。若手県職員の発案で消防部隊の広域連携が実現した「かながわ消防」の実例を踏まえ、「それぞれの分野を担う職員が集まって検討を重ね、新たな提言に向けて盛り上げていきたい」と述べた。

 市町村職員も参加できる県の自主研究グループ制度を発展させるイメージで、「平場では出ないような意見を意志のある職員間で共有し、政策提言につなげる仕掛け」(県幹部職員)づくりを模索していく。複数の市長から賛同の声が相次ぎ、県は創設に向けて検討を始める考えだ。

 会議ではこのほか、大規模災害時の避難者対応など防災対策をはじめ、イノシシやシカといった鳥獣被害対策の強化を求める意見も出た。

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