アイ・テック、相馬工場(福島)建設に着手 安全祈願祭開催、来春稼働目指す

 大手鋼材流通業のアイ・テック(本社・静岡市清水区、社長・大畑大輔氏)が福島県相馬市に建設する相馬工場の安全祈願祭が15日、現地で行われた。鋼材在庫・加工機能を備えた物流拠点としては東北初で形鋼類、コラムなど在庫量は2万トン規模。稼働は来春の予定。

相馬工場の完成予想図(上)と、神事で玉串を捧げる大畑社長

 神事の後、大畑社長が挨拶し「専用岸壁を備えた物流拠点は4カ所目となる。岸壁を持つことは今後、我々の業界にとって欠かせない機能と思っている。現在整備が進む高規格道路網が完成すれば、関東および東北全域により早く鋼材輸送が可能になる点で相馬工場の意義は大きい。福島、相馬の復興と一体感をもって事業展開していきたい」と述べた。立谷秀清相馬市長は「大震災の津波被害を受けた相馬が新たな時代を創っていく中で、10年来の誘致活動が実を結んだ。適地立地と思ってもらえるよう、稼働に向けた人手不足にも積極的に地元として支援したい」と語った。

 新工場は相馬港第1埠頭の県有地約3万8千平方メートルを賃借し、立地補助金を活用して建設する。規模は工場棟がS造平屋建て延べ床面積約2万100平方メートル、事務所棟がS造3階建て同約690平方メートル。設計監理は松田平田設計、施工は松井建設が担当する。

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