阿部慎之助、史上50人目&巨人生え抜き4人目の通算2000試合出場の価値

5月20日、巨人の阿部慎之助は横浜スタジアムのDeNA戦に「4番・一塁」で出場し、2001年のプロ入り以来、通算2000試合出場を果たした。これはNPB史上50人目。巨人生え抜きでは、王貞治(2831試合)、柴田勲(2208試合)、長嶋茂雄(2186試合)に次ぎ4人目の記録となった。

1500試合出場は187人も、2000試合出場は激減

 5月20日、巨人の阿部慎之助は横浜スタジアムのDeNA戦に「4番・一塁」で出場し、2001年のプロ入り以来、通算2000試合出場を果たした。これはNPB史上50人目。巨人生え抜きでは、王貞治(2831試合)、柴田勲(2208試合)、長嶋茂雄(2186試合)に次ぎ4人目の記録となった。

 NPBの1軍公式戦に出場した選手は6400人を超えるが、1000試合出場は482人(あと6試合で巨人、長野久義が達成)、1500試合出場は4月7日に西武、栗山巧が達成して187人(あと21試合で広島、石原慶幸が達成)、2000試合は50人に急減する。

 2000試合と言えば、143試合フル出場しても14年近くかかる。この間、故障をせず、しかもレギュラーを維持できる実力を保つのは並大抵のことではない。

 プロ野球選手は1試合に1本前後の安打を打つ。2000試合出場選手の多くは、47人いる2000本安打達成者と重なっているが、そうでない例もある。

【2000試合未満で2000本安打を打った選手】※は現役

川上哲治 1979試合 2351安打
小笠原道大 1992試合 2120安打
松井稼頭央 1849試合 2071安打 ※楽天
谷沢健一 1931試合 2062安打
和田一浩 1968試合 2050安打
野村謙二郎 1927試合 2020安打
A・ラミレス 1744試合 2017安打

 アベレージヒッターや打席が多く回ってくる上位打線を打った打者が多い。

2000試合に出場して2000本安打未満の選手も

【2000試合出場して2000本安打未満の選手】※は現役

伊東勤 2379試合 1738安打
山崎武司 2249試合 1834安打
木俣達彦 2142試合 1876安打
荒木雅博 2114試合 1990安打 ※中日
福浦和也 2105試合 1945安打 ※ロッテ
堀幸一 2064試合 1827安打
毒島章一 2056試合 1977安打 
吉田義男 2007試合 1864安打
阿部慎之助 2001試合 1955安打 ※巨人

 脇役として長くチームに貢献した選手が多い。現役の3選手は2000本安打に達する可能性が高そうだ。

 阿部慎之助は21世紀以降にデビューした選手としては、最初の2000試合達成者。現役で阿部慎之助に続くのは1872試合のロッテ・井口資仁、1871試合の阪神・鳥谷敬、1859試合の巨人・村田修一。来季以降の大台突破となる。
2000本安打同様、2000試合は長く活躍した選手に与えられる勲章だ。阿部慎之助は球史に残る選手になろうとしている。

広尾晃●文 text by Koh Hiroo

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