君岡鉄工とニッケンフェンス&メタルのコラボ商品「水防フェンス」、利根川の「総合水防演習」に出展

 仮設資材の製造販売を手掛ける君岡鉄工(本社・奈良市、社長・君岡誠治氏)と日鉄住金建材の子会社でフェンスの製造・販売を行うニッケンフェンス&メタル(本社・東京都江東区、社長・鈴木誠氏)は20日、埼玉県加須市の利根川河川敷で開催された「第66回利根川水系連合・総合水防演習」に共同出展で参加した。両社の製品コラボによる水防フェンスを展示し、訓練に参加した地元消防団など、多くの来場者の関心を誘った。

 同イベントは、国土交通省、関東1都6県、開催市の主催で1952年(昭27)から毎年持ち回りで利根川水系の河川で開催している。演習第1部の水防訓練では、地元水防団が出水時の河川巡視、情報伝達、水防工法を実践。第2部の救出・救護訓練では、ヘリコプターやボートなどを使った訓練が行われた。その他会場では、建設機械の操作や降雨体験車による体験コーナー、新工法・技術の展示、地元協力者による物産展なども開催された。

君岡鉄工とニッケンフェンス&メタルの共同出店ブース

 君岡鉄工とニッケンフェンス&メタルは展示コーナーで、君岡鉄工が自社開発した高性能鋼管杭「くい丸」を支柱にし、ニッケンフェンス&メタルの土留鋼板「とまるくん」を設置。スピーディーに設置できる水防フェンスを展示・PRした。

 「くい丸」は絞り加工したプレめっき鋼管の先端部にS45C材、頭部に普通鋼を溶接した密閉構造型鋼管杭。従来の単管杭と比べさびに強く耐久性に優れているため、アスファルトや鉄道バラストなどの難地盤にも強い。

 「とまるくん」は溶融亜鉛めっき鋼板を使用した土留鋼板のスタンダードモデル。全国各地で多数の採用実績があり、ブースに展示した水防フェンスはとまるくんにゴムシートを噛ませたもので、より防水性を高めた。

地元消防団など多くの来場者を集めた

 ブースでは「くい丸」を地面に打つデモンストレーションも実施した。また君岡鉄工と工業用ゴム部品製造販売を手掛ける丸五ゴム工業(本社・岡山県倉敷市、社長・藤木達夫氏)が共同開発したゴムサインポール「五夢しるべ」も展示。会場の物産展・非常炊き出しブースにも「炊き出し場所」と書いたサインポールを置いてPRした。

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