スタ☆レビ35周年で記念ライブ 小田和正、森高千里らと大宴会“大宴会”

 メンバー4人全員が埼玉県出身のロックバンド「スターダスト☆レビュー」が20日、地元・さいたまスーパーアリーナでデビュー35周年を記念したライブを開いた。約7時間半の“大宴会”には、親交がある小田和正(69)、森高千里(48)ら11組が出演し、節目を盛り上げた。ボーカル・ギターの根本要(59)は「僕ら35年を目標にしてきたわけではありません。40年でもありません。ライブバンドとしてやり続けていきたい」と宣言。「良かったら僕らと一緒に走り続けましょう。良かったら僕らと添い遂げませんか」と呼び掛け、1万9千人が拍手を送った。

 「体調管理に気を付けて。自分のペースで楽しんで」 温泉旅館をイメージしたセットに、メンバーが姿を現すと、大きな歓声が包んだ。

 スタ☆レビのライブは、観客も音楽に合わせてエンターテイナーのように踊る。「一緒に歌おう」と呼びかけた舞台には、小田、鈴木雅之、渡辺美里らが一堂に並び、「愛の歌」を熱唱。華やかに幕を開けた。

 ゲストの先陣を切ったスキマスイッチは、自分たちの代表曲「奏(かなで)」で根本と大橋卓弥が声を合わせた。松たか子との共演には小田も参加。ギタリスト佐橋佳幸と松が結婚する前に、小田が書き下ろして贈った「おやすみ」を根本と歌い上げた。繰り広げられる一夜限りの演出に、客席からため息がもれた。

 30分の休憩を挟み、後半は1月に“放牧宣言”をし、ソロ活動中のバンド「いきものがかり」の水野良樹(34)がサプライズで登場。根本、小田、大橋と結成した「委員会バンド」として、「デイ・ドリーム・ビリーバー」を歌い会場を沸かせた。

 小田とのコラボレーションでは、多くのアーティストにカバーされている「木蘭の花」を小田のピアノに合わせてしっとりと披露。CM曲に起用されるなど、代表曲に成長したが、根本は「小田さんがピアノで歌ってみないかと言ってくれたのが(曲が広がった)始まりだった。小田さんがどこに住んでいるか分からないけれど、足を向けて寝られない」と話し、小田を笑わせていた。

 終盤の目玉は、「夜のヒットスタ☆レビ」と題し、約1時間半に渡って展開したメドレーコーナー。森高はヒット曲「私がオバさんになっても」、鈴木は「め組のひと」、小田は「ラブストーリーは突然に」を歌い大盛り上がりに。最後はスタ☆レビの「今夜だけきっと」を再び全員で歌い、会場を酔わせた。

 アンコールでは、こらえきれず目に涙を浮かべた根本。「こんな35年を見せてくれたスタッフ、仲間、みんなに感謝しています。ありがとう」と頭を下げた。

 次の5年、またその先も一緒に。拍手を送り続ける客席を見つめ、感無量の表情を見せた根本。感謝を歌に。

 “僕等の歌は君を守る”“君がいるのなら 僕等の歌は輝ける”と思いを込めた「道〜The Song For Us〜」を歌い、再会を誓った。

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