新日鉄住金エンジニアリング、タイの熱電供給設備が竣工

 新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は24日、タイで熱電供給設備が竣工したと発表した。横浜ゴムの同国におけるタイヤ生産会社、YTMT向けのオンサイトエネルギー供給プロジェクトで、新日鉄住金エンジと大阪ガスが共同出資する現地法人、NS―OGエナジーソリューションズ(NSET)が受注していた。

竣工した熱電供給設備

 本件はガスタービンと同社独自の高効率廃熱回収ボイラを備えた総合エネルギー効率90%のコージェネレーションシステムの導入により、15年間にわたり安価な電気と熱(蒸気)の供給を行う。工場内の省エネとコストダウンを図るもので、NSETがコージェネシステムの建設からオペレーション、ガス調達までのエネルギー・ワンストップサービスを提供する。

 コージェネ設備は発電出力7千キロワット、蒸気供給能力毎時25トン。試算では一次エネルギーの使用量24%、年間1万8千トン/CO2を削減できる。さらに、高速遮断器を備え系統電圧低下時には自立運転に移行し、コージェネが非常用電源として単独でエネルギー供給を継続するなど操業安定化にも寄与する。

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