JFEエンジグループの「Jファーム」、札幌の新プラント竣工 高糖度ミニトマトなど商業生産

 JFEエンジニアリング(社長・大下元氏)グループのJファーム(本社・札幌市、社長・堀内博氏)は26日、建設を進めていた札幌スマートアグリプラントの竣工式を行った。苫小牧プラントと2拠点体制で、高糖度ミニトマトなどの本格的な商業生産を開始した。

竣工式でテープカット(右から大下JFEエンジ社長、高橋北海道知事、秋元札幌市長)

 札幌プラントは、札幌市東区丘珠町の敷地2・9ヘクタールに1・6ヘクタールのトマト栽培棟やエネルギー棟などからなる。

 今年度の生産量は200トンで、苫小牧と合わせて350トンを予定。建設費は約16億円で、半額を農林水産省事業の交付金で賄った。

 エネルギー源には、JFEエンジニアリングのオンリーワン技術である排ガス浄化機能を備えたバイオマスボイラ設備を利用し、木質チップを燃焼して熱と二酸化炭素を供給。エネルギーコストを抑制する独自の融雪システムも設置した。

 起工式には、高橋はるみ北海道知事や秋元克広札幌市長らが出席。高橋知事は「国内はもとより海外へも販路を広げると聞く。雇用の場としても道内経済への貢献に期待している」と語った。またスマートアグリ事業部長の山川敏秀常務執行役員は「ロシアを中心にプラント販売を目指す」と語った。

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