4月の普通鋼鋼材輸出、5年ぶり200万トン割れ

 日本鉄鋼連盟が30日発表した鉄鋼貿易実績(確報)によると、4月の普通鋼鋼材輸出は前年同月比10・7%減の191万3千トンとなり、2012年1月以来となる月間200万トン割れだった。

 内需対応を優先している高炉大手の成約抑制を反映し、8カ月連続の前年割れとなった。特に最大品種の熱延広幅帯鋼が5・2%減の96万8千トンで2カ月連続、新日鉄住金・大分製鉄所の生産が停止している厚板が42・8%減の12万6千トンで8カ月連続の減少となり全体を押し下げた。

 全鉄鋼輸出は7・4%減の300万1千トンで3カ月連続の前年割れだった。うち半製品は7・8%減の35万2千トン、ステンレスを含む特殊鋼鋼材は5・2%増の64万6千トン。

 国別の全鉄鋼輸出は、韓国が9・3%減の53万5千トンとなり6カ月連続、タイが5・9%減の39万5千トンとなり2カ月連続で減少した。一方、中国は9・1%増の50万トンとなり4カ月連続、台湾は22・8%増の23万5千トンとなり6カ月連続で増加した。

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