「共謀罪反対!」国会正門前 あす国会包囲、11日は渋谷でも

 【時代の正体取材班=田崎基】 国会で審議の最終局面を迎えている「共謀罪法案」に反対しようと9日夜、国会正門前で抗議集会が行われた。参加者らは「共謀罪反対!」「盗聴、密告、監視の法案、廃案」と声を上げた。

 大学生や主婦、会社員らが2月に発足させた市民団体「未来のための公共」など有志の市民団体が呼び掛けて約4000人(主催者発表)が詰めかけた。

 メディア情報学が専門の石田英敬東大教授がマイクを握り「法律が施行されれば網羅的に監視される日常が始まる。全情報が収集、集積されるだろう」と指摘。「いま『隠すことがないなら恐れるな』と言う人がいる。だがこれは誰の言葉か。ナチスのプロパガンダだ。社会に沈黙の支配が生まれるだろう。共謀罪は廃案にしよう。安倍政権による権力の私物化を打ち砕こう」と訴えた。

 法案審議が最終局面を迎え、国会周辺では連日集会が行われる。10日は午後2時から「国会包囲行動」と銘打ち大規模集会が計画されている。13日には正午〜午後4時まで議院会館前で集会や座り込みが行われるほか、午後6時半から日比谷野外大音楽堂で集会後デモ行進する。14〜16日は連日正午から午後7時半まで議院会館前で集会や座り込みが行われる。

 また、未来のための公共は11日午後1時から東京・渋谷のハチ公前広場で「共謀罪に反対する緊急渋谷街宣」と銘打って集会を開く。主催者は「自由を奪い、監視社会を強化する共謀罪にNOを突き付けよう」と呼び掛けている。

© 株式会社神奈川新聞社