岡部、「鉄骨造梁貫通孔補強リング」の小梁向け新タイプ開発

 総合建材メーカー、岡部(社長・廣渡眞氏)は9日、鉄骨造梁貫通孔補強工法に使用する「OSリング」の小梁向けの新製品「SSタイプ」を開発、今月から販売を開始したと発表した。優れた施工性と溶接量の抑制により施工時間やコスト低減が可能となる。今後「OSリング」を積極的に拡販し、17年20億円、18年に25億円の売上げを目指す方針。

販売を開始した「SSタイプ」

 本製品は鉄骨造の建築物に開ける設備配管用貫通孔の補強工法に使用するリング状の補強部材。両面をプレートによって補強する従来工法に比べ梁の反転が不要なため施工時間を約65%、溶接量を70~90%抑制できる。

 これまで全ての梁を標準仕様(Sタイプ)で補強していたが、より経済設計が可能な製品を模索。孔径比が大きい貫通孔を除く大半を切り替えできる「SSタイプ」の製品化に至った。

 ローリング鍛造加工により製造し均一な機械的性質と寸法精度を確保。重量は従来比半減し、コスト削減のため溝をなくした。国土交通大臣認定を取得したほか、適用梁サイズを1・8メートルに拡大。昨年11月からはOSリング専用サイト「CRSS」の運用も開始した。

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