ソフトB柳田、史上初の交流戦「3冠王」も 現時点の個人成績ランキングは?

交流戦は残すところ5試合となった。リーグ間の勝敗は、パの45勝32敗1分と例年通りパ・リーグが優勢だが、個人成績はまだ予断を許さない。投打の主要な個人成績を見ていこう。

ソフトバンク・柳田悠岐【写真:荒川祐史】

柳田は本塁打&打点で“2冠”、投打の主要な個人戦績は…

 交流戦は残すところ5試合となった。リーグ間の勝敗は、パの45勝32敗1分と例年通りパ・リーグが優勢だが、個人成績はまだ予断を許さない。投打の主要な個人成績を見ていこう。

【打者】

◯打率3傑

1丸佳浩(広) .385
2中村晃(ソ) .380
3ウィーラー(楽) .377

 広島の丸が首位だが、現時点で50打席程度。残り試合で固め打ちをする選手が出れば、様相は一気に変わる。昨年は、ソフトバンクの伏兵、城所龍磨が.415の高率でタイトルを取ったが、こういうケースも考えられる。過去、3年間で2回、打率2位になっているソフトバンクの柳田悠岐(現在.358で8位)に注目したい。

◯本塁打3傑

1ゲレーロ(中) 7
1柳田悠岐(ソ) 7
3鈴木誠也(広) 4
3デスパイネ(ソ) 4
3バティスタ(広) 4

 ゲレーロと柳田が並んでいる。この二人に絞られた感がある。ゲレーロは13日も一発。6試合連続本塁打を記録するなど、まとめ打ちが得意なだけに一気に引き離す可能性がある。柳田は13日は無安打だが、好調を維持している。

過去に「交流戦3冠王」はなし

◯打点3傑

1柳田悠岐(ソ)21
2鈴木誠也(広)12
2デスパイネ(ソ)12
2ウィーラー(楽)12

 ソフトバンクの柳田が断トツ。いかにチャンスで打っているかということだ。2位とは9打点差。ほぼ当確だろう。

 柳田には今後の活躍次第では、「交流戦3冠王」の可能性がある。13年の歴史の中で、昨年のヤクルト・山田哲人など本塁打、打点の2冠王は出ているが、3冠王はまだ出ていない。交流戦を得意とするだけに大いに期待できるのではないか。

◯盗塁3傑

1西川遥輝(日) 5
2田中広輔(広) 4
2糸井嘉男(神) 4
2源田壮亮(西) 4

 西川が5盗塁で1位だが、3選手が1差で追いかけている。これも予断を許さない。

【投手成績】

◯勝利数3傑

1薮田和樹(広) 3
1秋山拓巳(神) 3
3黒木優太(オ) 2
3美馬学(楽) 2
3濵口遥大(De) 2
3青柳晃洋(神) 2
3則本昂大(楽) 2
3石川柊太(ソ) 2
3バンデンハーク(ソ) 2
3大瀬大地(広) 2
3十亀剣(西) 2

 開幕当初はエースとは見なされていなかった広島の薮田、阪神の秋山が3勝でリード。これも予断を許さないが、過去2度、交流戦最多勝をとっている則本昂大が、あと1試合の登板で3勝目を積み上げてトップに並ぶかもしれない。

則本の最多奪三振は確実?

◯セーブ3傑

1増田達至(西) 5
2サファテ(ソ) 4
2今村猛(広) 4
2増井浩俊(日) 4

 西武の増田が5セーブを挙げているが、防御率は6.43、サファテは私用でアメリカに帰国していたが、6月1日に再登録されてから無失点。内容的にも本命視できるのではないか。

◯奪三振 3傑

1則本昂大(楽) 24
2秋山拓巳(神) 20
3薮田和樹(広) 19
3バンデンハーク(ソ) 19
3東浜巨(ソ) 19
3石川歩(ロ) 19

 楽天の則本には空前の9試合連続2桁奪三振の期待がかかる。1位は動かないのではないか。

◯防御率3傑

1美馬学(楽) 0.56
2濵口遥大(De) 0.64
3山岡泰輔(オ) 1.20

 2試合で自責点1の楽天美馬、DeNAの濵口が競っている。あと1回ずつの登板で決着がつくだろう。

 リーグ間の争いでは、パが大きくリードしているが、今季はヤクルト、巨人を除くセのチームも健闘している。交流戦タイトルにセの選手が絡む可能性も大いにある。あと5試合に注目したい。

広尾晃●文 text by Koh Hiroo

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