視覚障害者の安全守る 相鉄、駅係員らに講習会

 相模鉄道(横浜市西区)は16日、湘南台駅〜いずみ中央駅間で、駅を利用する視覚障害者を理解し、適切な対応の一助にしようと、駅係員や乗務員ら約30人を対象に講習会を開いた。ホームからの転落事故が社会問題になる中、視覚障害者の安全を守り、サービスの質を高める。

 日本盲導犬協会の協力を受け、初開催した。同協会の安保美佳さんは「相手が自分に話し掛けていると分かるように」「行動を言葉にして伝える」「最後に自分が離れることを伝える」などと、声掛けや手引きの注意点を説明。受講者は2人一組になり、アイマスクをしたパートナーの電車の乗降やトイレ、改札口への案内方法などを学んだ。

 講習会には滝澤秀之社長も参加し「(案内役の)左肘が安全、安心につながるツールだと実感した。積極的に声を掛け、ニーズを把握して行動することが大事」と社員に呼び掛けた。同社は今後も定期的に講習会を開く方針。

 相鉄線では今年2月に横浜駅の全てのホームに、ホームドアの設置が完了した。滝澤社長は今後は海老名、大和、二俣川の3駅に「ホームドアを優先的に設置していく」とした。その他の駅についても前向きに検討しているという。

© 株式会社神奈川新聞社