〔渇水〕早明浦ダムで取水制限始まる 四国を中心に各地で影響

全国的な少雨傾向が続き、静岡県内の天竜川と、四国地方の吉野川で取水制限が開始されました。特に吉野川では、早明浦ダムの貯水率が64.3%(6月16日0:00現在)と減少していることから、香川・徳島両県の水道用水も20%の取水制限が行われています。国土交通省四国地方整備局では「日常生活への支障は出ない見込み」とした上で、節水への協力を呼びかけています。この他、三重県内の櫛田川水系と宮川水系でも、基準流量を下回っていることから渇水対策支部が設置されています。また、関東甲信や九州各地で、取水制限には至らないものの影響が出ています。【6月19日23:00現在、各種報道などからレスキューナウまとめ】

【取水制限】
<中部>〔静岡県〕
[開始]
・天竜川水系天竜川:水道用水5%、農業・工業用水10%(6月15日9:00~)

<四国>〔国土交通省〕
[開始]
・吉野川水系吉野川:水道・農業・工業用水20%(6月17日9:00~)

[強化]
・那賀川水系那賀川:農業・工業用水45%(6月17日9:00~)
・吉野川水系銅山川:水道用水5%、工業用水30%(6月19日0:00~)
・物部川水系物部川:農業30%(6月19日9:00~)

【対策開始】〔国土交通省〕
<関東>
・那珂川水系那珂川:渇水対策支部設置(3月10日~)
・久慈川水系久慈川:渇水対策支部設置(3月10日~)

<中部>
・櫛田川水系櫛田川 :渇水対策支部設置(6月16日~)
・宮川水系宮川   :渇水対策支部設置(6月16日~)

【各地の状況】
<関東甲信>
・山梨県では、6月7日の梅雨入りから甲府の降水量は2.0mmに留まり、県が管理している5ダムが規定の貯水量を下回り、放水量も少ない状態。県内のほぼ全域で河川水位が下がり、県企業局が実施する水力発電の発電量が目標の6割程度に低下するなどの影響〔山梨放送〕

<九州>
・佐賀県では、主な農業用ダムとため池の平均貯水率は平年より約15%少ない70%、特に雨が少ない唐津市と東松浦郡玄海町のダムでは平均貯水率が36%まで落ち込み、管理者が節水を呼び掛け〔佐賀新聞〕

・大分県では、23の農業用ダム中、14のダムで平年同時期の貯水率を下回る状態(6月15日12:00現在)で、県は高温・少雨対策連絡室を設置。大野川水系大谷ダム(熊本県高森町)は21.0%、番匠川水系の大中尾ダム(佐伯市)も39.6%まで落ち込み、大分川水系芹川ダム(大分市・竹田市)では6月15日から農業用水などの確保を目的に放流制限を開始〔大分合同新聞〕

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