ミサイル“避難策”指南 県が異例の動画

 県は20日、弾道ミサイルの落下に備えた県民の避難方法などを紹介する動画の公開を始めた。全国瞬時警報システム(Jアラート)を活用したサイレンや緊急速報の仕組みをはじめ、屋内外の避難方法を約3分間にまとめている。ミサイルへの注意喚起動画を自治体が独自で作成するのは例がないという。

 「弾道ミサイル落下時にとるべき行動例」と題した動画は、「北朝鮮は弾道ミサイルの発射を繰り返しています」とのナレーションで始まる。発射時の状況をはじめ自衛隊のイージス艦や地対空誘導弾パトリオット(PAC3)で迎撃する様子を映像で紹介。「政府は緊張感を持って対応に万全を期している」などと説明している。

 後半では避難行動を列挙し、屋外では▽頑丈な建物や地下に避難▽物陰に身を隠すか地面に伏せ頭部を守る−と解説。屋内では▽窓を全部閉める▽ガス、水道、換気扇を止める−などと呼び掛けている。

 県は「着弾時の対応に関する問い合わせが1日複数件寄せられており、不安を払拭(ふっしょく)するために作成した」と説明。国民への周知を要請する国からの文書を基に分かりやすい動画にしたという。県ホームページなどを通じ、動画共有サイト「ユーチューブ」で公開している。

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