扶和メタル、スクラップ加工処理設備を埼玉支店に導入 効率処理目指す、国内外の投資も視野

 扶和メタル(社長・勝山正明氏)はこのほど、鉄スクラップ集荷・加工拠点の埼玉支店で1千トンニューワイドシャー(テヅカ製)を導入、稼働を始めた。これまで重機で加工処理していたが、扱い量の増加に伴い、処理効率の向上を狙いに、加工処理工程の機械化を決めた。

 北関東支店など関東圏の他ヤード分なども加工する。黒川友二会長は「これで関東における加工処理体制は整った」とし、同支店を中核拠点の一つとして、関東地域における事業基盤の拡充を進める。

 同支店は2012年10月に設立した。ニューワイドシャー導入に伴って、工場レイアウトも一部変更。シャー周辺で重機を動かせるスペースを確保して事前選別できるように、効率的な加工処理が行える体制とした。

 同社は埼玉支店のほか、関東圏では東京・市川・北関東(栃木県)・鹿島支店のほか、船橋には船積みストックヤードがある。関東におけるスクラップ事業の中核となるのは市川支店で、今後は関東の中心にある埼玉支店をもう一つの鉄スクラップ集荷・加工の中核拠点と位置付ける。

 同社の今期(17年12月期)扱い量見通しは約100万トン。関東および関西を中心に集荷ヤードがあるほか、米国にもテキサス・ロサンゼルス・ニューヨーク支店があり、アジア・中東を中心に世界各地に向けたスクラップ輸出事業も展開する。関東圏で事業拡充を進めるだけでなく、国内外で事業規模の拡大に向けた投資を検討していく。

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