浦賀との日々に感謝 オーナー塩路さん自選展

 ◆横須賀の画廊、7月末に終了 浦賀港を望む画廊「ギャラリー時舟」(横須賀市東浦賀)が7月末に閉廊するのを前に、オーナーの塩路明子さんの自選展「さよなら時舟よ〜そしていずこへ」が開催されている。塩路さんは「時舟は浦賀湾と共にあった。浦賀湾の風景と作品が一体となっている空間を味わってほしい」と話している。

 塩路さんは、詩人だった父の柴岡利夫さんの影響を受けて18歳ごろから創作活動を始め、20代後半に絵画制作へ転向。2000年から都内で美術作品の個展を開催してきた。

 12年、塩路さんの弟がこの地でカフェを始めたのをきっかけに、1階部分にギャラリーを開設。これまでに仲間の美術家や自身が選んだ作家の展覧会を70回以上開催してきた。5年目を迎えたことし、節目として「自然な流れ」で閉廊を決めた。

 今回の個展では、色彩豊かな抽象画、発泡スチロールを用いたユニークな作品など、00年から今日までに手掛けた幅広い作品約40点が並ぶ。

 歴史ある浦賀湾では東西を結ぶ渡し船が往来し、ギャラリーの窓からは風情あふれる景色が見える。画廊経営には苦労もあったが、「この風景に励まされたり、慰められたり、作家との出会いをくれたりした」と感謝の思いを込める。

 会期は、23〜25日、30〜7月2日。午前11時から午後5時(最終日は午後4時)まで。問い合わせは、塩路さん電話090(1053)8526。

© 株式会社神奈川新聞社