16年度JFEHDの研究開発費、1%増の355億円

 JFEホールディングスの2016年度の研究開発費(連結)は前年度比1・1%増の355億3600万円だった。主要事業別の内訳は鉄鋼事業が同1・4%増の330億5500万円、エンジニアリング事業が同3・2%減の24億8100万円。

 23日提出の有価証券報告書で公表した。同年度の取り組みのうち、上工程プロセス分野では、低品位の石炭と鉄鉱石を混ぜ合わせる新しい高炉原料「フェロコークス」の実用化に向けた研究を進めた。鉄鉱石の還元速度を高めて通常使うコークス量を低減できる新技術で、引き続き実用化に向けた検討を進める方針。

 製品プロセス分野では、顧客の品質向上ニーズに対応するため「スマート制御技術」を活用した世界初のインテリジェント制御熱延スキンパス設備を自社開発し、世界最速の圧延速度を実現した。「スマート制御技術」はIT(情報技術)でシミュレーションによる仮想世界と現実のセンサーデータを融合させた高度な制御技術という。

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