世界大会出場の工学院大ソーラーカー、日立金属がモータ用材料でサポート

 工学院大学ソーラーチームは10月に豪州で開催される世界最大級のソーラーカーレース「2017ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ(WSC)」に参戦する。約50の企業や団体がチームをサポート。29日に同大新宿キャンパスで披露された新車両「Wing」には、モータ部分に日立金属のアモルファス磁性材料が使用されている。

 同大ソーラーチームは09年に発足した学生プロジェクトで部員は約300人。車両開発や走行、広報など全活動を学生主体で行っている。約5日間で3千キロ以上を走破するWSCへの出場は3回目で15年には準優勝した強豪。教授陣の知見やサポート企業の製品力を生かし学生が設計・製作した新車両で今回は初優勝を目指す。日立金属ではアモルファス磁性材料をリボン形状でモータのコア向けに提供している。

 新車両の披露会見で佐藤光史学長は「私たちはさまざまな世界で若者の活躍に元気をもらっている。学生達の挑戦もその一つ。彼らに負けないよう我々もイノベーションを起こしたい」と期待を語った。併せて同大名誉博士でノーベル化学賞を受賞した根岸英一氏からビデオメッセージが寄せられたほか、応援大使を務めるタレントの足立梨花さんがエールを送った。

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