LEXUS TEAM SARD 2017スーパーGT公式テスト鈴鹿 テストレポート

DENSO KOBELCO SARD LC500

鈴鹿GTA公式テスト
セッション1で3番手、セッション4で4番手タイム

鈴鹿GTA公式テスト(6/30~7/1)
鈴鹿サーキット(1周5.807km)
入場者数:金曜2,800名、土曜10,500名、合計13,300名

 6月30日(金)~7月1日(土)、今シーズン中の最後となるGTA公式テストが鈴鹿サーキットにて行われ、ヘイキ・コバライネンと平手晃平が駆るDENSO KOBELCO SARD LC500が参加。
 
 雨となった初日午前中のセッション1で1分58秒451の3番手タイムをマーク。クルマのパーツにトラブルが発生した午後のセッション2では1分51秒862の15番手タイムにとどまったが、ドライ路面となった2日目午前のセッション3で1分50秒367の9番手、午後のセッション4では1分50秒378の4番手タイムをマークするなど、2日間で179周(約1,040km)を走破し有意義なデータを得たDENSO KOBELCO SARD LC500。
 
 万全の体制で7月22日(土)~23日(日)SUPER GT第4戦スポーツランドSUGOでの勝利を目指す。

■6月30日(金)DAY1:雨のち曇り

 今シーズン中に設定された最後のテストとなる鈴鹿GTA公式テスト初日、梅雨前線の影響で雨のコンディションとなったセッション1が気温22度/路面温度24度のなか、9時30分から開始。
 
 まずはヘイキが標準的なウエットタイヤの確認のためコースイン。最初のアウティングで2番手タイムをマークするなど雨での速さと調子の良さを最初に見せた。途中、大雨による走行見送りや赤旗中断を挟みながら、別の種類のウエットタイヤを評価。
 
 コース上の水の量が減ってきたなかで、速いラップタイムで周回を重ねるヘイキ。ラインを外すと滑りやすく難しいコンディションのなかで上位タイムを連発して気を吐いた。

ヘイキ・コバライネン、平手晃平

 
 2時間のセッションが設けられていたが、雨や赤旗の影響で走行周回数はトータル26周に留まった。セッション終了のチェッカー周には、ヘイキが1分58秒451の3番手タイムをマークした。

 今回も枠が1時間増やされた午後のセッション2の開始時は気温23度/路面温度27度。平手がステアリングを握って午前中に続いてウエットタイヤの評価プログラムを実施。
 
 さまざまな種類のタイヤを装着して上々のラップタイムをマークしながら周回を重ね、順調にテストプログラムを進めていった。路面状況がドライタイヤでも可能なレンジとなったことから、18周目からヘイキが再びステアリングを握って、まずは今回持ち込んだ基本的なドライタイヤを装着してコースイン。ウエットとドライ路面が混在するダンプコンディションのなかで、他車と比べて1分51秒862とまずまずのタイムをマーク。
 
 だがピットに戻ってきたヘイキがクルマの不具合を訴え、確認したところ補機パーツに不具合が見られ、パーツ交換作業が難しい場所にあったために走行時間内での修復ならず初日の走行を終えることとなった。

■7月1日(土)DAY2:曇り時々晴れ

 テスト2日目は、蒸し暑いコンディションで曇り空に。午前のセッション3が気温25度/路面温度30度のなか、8時30分から開始された。昨日午後のドライ路面を不具合でほとんど走行できておらず、まずはヘイキがクルマのセットアップを最初に始め、ドライでのバランスをなどをチェック。

 ある程度クルマの状況がまとまってきたところで13周目から新品ドライタイヤの評価を行うプログラムに進んだ。暑い路気温とかなりの台数が長時間走行しているため、路面コンディション変化が大きかったが、8月末の第6戦鈴鹿1000km決勝でも同様のコンディション変化が予想されるため、状況を見つつタイヤ評価とクルマの調整を進めた。
 
 セッション3はトータル43周をヘイキのみが走行し、18周目にマークした1分50秒367で9番手タイムとなった。続くサファリはヘイキからスタート。ピットワークトレーニングを行い平手と交代。トータル11周を走行した。

 2日目も枠が1時間増やされた午後のセッション4が気温28度/路面温度41度に上昇するなか、13時10分から開始され、セッション始まりはセーフティーカー訓練が実施された。
 
 平手がステアリングを握りGTAオペレーションに従って走行。SCが退去した8周目から実質的なテストメニューに。新品タイヤの評価プログラムを立て続けに実施。インターバルでのセット変更もコンディションに合った方向に進んで順調にテストプログラムをこなしていった。

ヘイキ・コバライネン、平手晃平

 
 38周目からはこれまでテストしたタイヤの中から幾つかのタイヤを選択してヘイキが確認。その上で新品タイヤを再びチェックして、さらにその後、まとめの意味でロングランテストを実施。
 
 セッション4はトータル75周の走行となり、ベストは平手がマークした1分50秒378の4番手タイムとなった。2日間で179周(約1,040km)を走破。第6戦鈴鹿に向けたセッティングやタイヤ評価プログラムをこなし各種の有意義なデータを得ることとなった。

ドライバーコメント

ヘイキ・コバライネン

「ウエットもドライも両方の路面でテストができ、また2日目にはクルマのセットアップが大きく良い方向に進んで、とても良いテストになった」

「今回起きたパーツの不具合もこれまで壊れたことがない所だったけど、テストでわかって良かったと思う。前回のSUGOテストに続いて多くの周回数を重ねて有意義なデータが得られ、良いタイヤも見つかった」

「蓄積したデータを次のSUGO戦でも活かしたいね。ジェンソン(・バトン)ともこの鈴鹿でふたたび一緒に走れて楽しかったし、8月の鈴鹿1000kmが今から楽しみ。まずは次のSUGO戦で勝って鈴鹿に戻ってきたい」

平手晃平

「オートポリス以降クルマの挙動で気になったところが解消されて収穫あるテストになりました。トラブルで走れない時間帯もあり、すべてのメニューをこなせたわけではないですが、これまで走行が余りなかったウエットタイヤでも十分に良いデータが得られています」

「ドライタイヤでもベストタイムはある程度は出せてますし、他車とは条件が違うので特に心配はしていません。次のレース本番に向けてこれからもハードワークは続きますが、期待に応える結果で3週間後のSUGO戦を飾りたいですね」

© 株式会社三栄