外国語駆使し救命を 介護福祉士の卵がAED体験

 外国人介護福祉士の研修生が心肺蘇生法などを学ぶ体験会が5日、横浜市民防災センター(同市神奈川区)で開かれ、フィリピン国籍の研修生約100人が参加した。海外産業人材育成協会による研修の一環。

 地震シミュレーターを使って震度3〜7の揺れを体験。人工マッサージやAED(自動体外式除細動器)を用いた心肺蘇生法の研修では、金沢消防署の署員から「リズムよく押して」「焦らず落ち着いて」などとアドバイスを受け、真剣な表情で取り組んだ。参加したオラション・ダイゼル・マリエさん(26)は「AEDはフィリピンで見たことがない。事前に知ることができて良かった。学んだことを今後生かしていきたい」と語った。

 研修生は12月まで研修を受けた後、国内の病院や介護施設で3年間就労。実務を学び、介護福祉士の国家資格試験を受験する。

 同署の小出健署長は「ラグビーワールドカップや東京五輪・パラリンピックなどで、多くの観光客が来日する。緊急時には英語を駆使して今回の体験を役立ててほしい」と話した。

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