「ダルビッシュは30億円投手か?」 FAなら大争奪戦、米専門家の見解は…

前半戦を19試合登板で6勝8敗と黒星先行で折り返したレンジャーズのダルビッシュ有投手。打線の援護にも恵まれず、4連敗中となっているが、防御率3.49はまずまずの数字。すでに118回2/3を投げており、サイ・ヤング賞投票で2位に入った2013年以来となるシーズン200回到達も濃厚だ。

レンジャーズ・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

2度目のシーズン200イニング到達は濃厚「彼がエースの投球ができることは確か」

 前半戦を19試合登板で6勝8敗と黒星先行で折り返したレンジャーズのダルビッシュ有投手。打線の援護にも恵まれず、4連敗中となっているが、防御率3.49はまずまずの数字。すでに118回2/3を投げており、サイ・ヤング賞投票で2位に入った2013年以来となるシーズン200回到達も濃厚だ。

 今季限りで6年契約が満了となり、シーズン終了後にはフリーエージェント(FA)となる右腕。複数の米メディアは、ダルビッシュが今オフのFA市場最大の目玉になると評価している。新たな契約の規模にも注目が集まるところだが、スーパースター級の選手が手にする年平均3000万ドル(約34億3000万円)に達することはあるのか。米専門家がその見解を明かしている。

 地元紙「ダラス・モーニング・ニュース」は、アナリストのティム・カージャン氏がESPNラジオで語った内容について紹介。同氏は「ユウ・ダルビッシュは年3000万ドル投手か?」との問いに、こう明かしている。

「私が答えを持ってるとは思わない。彼がエースの投球ができることは確かだ。彼の持つ多くの目に見えるもの――年齢や体格といった全て――が、彼が長きにわたって偉大な投手になることを示唆している」

 明確な答えは示さなかったものの、メジャーでのエース級の実力があることは「確か」だと評価。さらに「彼が100%じゃないときでも彼は最高か?」と自ら問いかけた上で「これら全てをひっくるめて、彼は年3000万ドル投手ではないかもしれないけど、それでもとても良い投手だ」とも話したという。調子が良ければメジャー屈指の実力者だが、そうではないときに課題があると見ているようだ。

「もし彼がFA市場に出たら、テキサスに戻ってこないだろう」

 レンジャーズは当初、ダルビッシュの契約が満了する前に契約延長を目指す方針だと伝えられていた。だが、現時点でどこまで進展しているのか、見えてこない。また、7月の期限までにトレードに出す可能性についてもしきりに報じられていたものの、レンジャーズはワイルドカードでのプレーオフ出場へ3ゲーム差につけており、エースを放出するような状況にはないように見える。

 “NO1評価”を受けているだけに、ダルビッシュがFA市場に出れば、大争奪戦となることは必至。資金力のある球団も、獲得に乗り出すことになる。記事によると、同氏は「もし彼がFA市場に出たら、テキサスに戻ってこないだろう。つまり球団は彼がFA権を得る前にトレードか契約(延長)をしなければならない。そしてその双方とも道理にかなわないと思う。なぜなら球団は彼を今も見極めなければならないし、かつ彼らは勝たないといけない」と指摘。レンジャーズがジレンマを抱えていると分析している。

 日本人初の30億円プレーヤー誕生はなるのか。シーズンのみならず、オフもダルビッシュから目が離せないことは確かだ。(Full-Count編集部)

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