2017年シーズン、ドラ1選手の今…球宴選出、2軍で調整中、負傷も

NPBは前半戦が終了し、オールスターブレークに入っている。昨年11月のドラフトで1位指名された選手たちも、プロでの最初の3か月を終えた。

ソフトバンク・田中正義【写真:荒川祐史】

ドラフトで1位指名の選手たち、明暗分かれた前半戦の成績は?

 NPBは前半戦が終了し、オールスターブレークに入っている。昨年11月のドラフトで1位指名された選手たちも、プロでの最初の3か月を終えた。

 2016年ドラ1の12人の選手は、前半戦にどのような戦績を残しているだろうか?

【パ・リーグ】

○日本ハム・堀瑞輝投手(広島新庄高校) 
2軍 4試合1勝0敗0S 5回 防御率0.00

 田中正義、佐々木千隼の外れ外れ1位として入団。キャンプでは栗山監督の目に留まるなど注目された。2軍戦では4試合の登板となっている。

○ソフトバンク・田中正義投手(創価大学)
3軍 1試合0勝0敗0S 1回 防御率0.00

 5球団が指名するドラフトの目玉だったが、右肩違和感のため調整が続いている。6月に3軍戦で登板した。

○ロッテ・佐々木千隼投手(桜美林大学) 
1軍 11試合2勝7敗0S 59回1/3 防御率5.61
2軍 3試合0勝2敗0S 13回1/3 防御率5.40

 田中正義の外れ1位だが、5球団が競合。開幕からローテに入ったが、首脳陣の期待に応えられず登録抹消、昇格を繰り返している。奪三振42、与四球39と制球に苦しんでいる。

○西武 今井達也投手(作新学院高校)
2軍 4試合0勝0敗0S 7回 防御率3.86

 昨夏の甲子園優勝投手。背番号「11」に期待が込められている。2軍では4試合に登板しているが、奪三振5、与四球7と彼も制球に苦しんでいる。フレッシュオールスターでは先発し1回無失点だった。

○楽天 藤平尚真投手(横浜高校)
1軍 1試合0勝1敗0S 5回 防御率3.60
2軍 13試合2勝3敗0S 62回 防御率3.19

 2軍では中継ぎから先発になり、好投。6月16日の阪神戦でプロ初先発。黒星だったが、5回を投げて自責点2と試合を作った。フレッシュオールスターでは1回2奪三振と快投を見せた。

○オリックス 山岡泰輔投手(東京ガス)
1軍 12試合3勝6敗0S 78回 防御率2.54
2軍 2試合0勝1敗0S 12回 防御率1.50

 2軍で好投し、4月13日に昇格。以後ローテを維持し、5月28日に初勝利。援護に恵まれず黒星先行ながらQSは9試合。2016年ドラ1ではDeNAの濵口とならび、オールスターに監督選抜で選出された。

【セ・リーグ】

○広島 加藤拓也投手(慶應義塾大学)
1軍 7試合1勝3敗0S 29回1/3 防御率4.30
2軍 10試合3勝1敗1S 29回1/3 防御率2.76

 田中正義、佐々木千隼の外れ外れ1位。4月7日のヤクルト戦、1軍初登板で9回1死まで無安打を続け注目される。6月に2軍降格後は救援で好投。フレッシュオールスターでも1回1安打無失点だった。

○巨人 吉川尚輝内野手(中京学院大学)
1軍 6試合6打数0安打0本塁打0打点0盗塁 打率.000
2軍 62試合207打数49安打1本塁打18打点8盗塁 打率.237

 田中正義、佐々木千隼の外れ外れ1位。2軍では好守備と足を見せているが、1軍ではまだ無安打。フレッシュオールスターでは「1番・遊撃」で先発するも4打数無安打に終わった。

○DeNA 濱口遥大投手(神奈川大学)
1軍 14試合6勝4敗0S 77回 防御率3.27
2軍 1試合0勝1敗0S 3回 防御率6.00

 柳裕也、佐々木千隼の外れ外れ1位。キャンプで好投し、開幕からローテの一角。4月9日の中日戦で初勝利。オールスターにも選出されたが、7月12日の登板で左肩違和感を訴え登録抹消された。

○阪神 大山悠輔内野手(白?大学)
1軍 12試合28打数6安打1本塁打6打点0盗塁 打率.214
2軍 49試合142打数33安打1本塁打14打点4盗塁 打率.232

 金本監督に雰囲気が似ていると注目される。6月23日に1軍昇格。7月1日のヤクルト戦では「5番・一塁」で先発し決勝本塁打。これが初安打。フレッシュオールスターでは「1番・一塁」で先発し3打数無安打だった。

○ヤクルト 寺島成輝投手(履正社高校)
2軍 1試合0勝0敗0S 1回 防御率0.00

 2月、1軍キャンプ中に故障し「左内転筋の筋膜炎」と診断され2軍に。4月28日に2軍戦で初登板し、1回1安打無失点の好投を見せるが、以後登板なし。

○中日 柳裕也投手(明治大学)
1軍 9試合1勝3敗0S 45回1/3 防御率4.17
2軍 3試合2勝0敗0S 16回 防御率0.00

 2軍で3回先発し、いずれも自責点0の好投を見せ、5月23日に昇格。当初は救援投手だったが、6月3日から先発に。6月18日にプロ初勝利。6試合で3QSとまずまずの成績を残している。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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