元箱根エリアで初の日帰り温泉施設 プリンスホテルが龍宮殿本館をリニューアル

 プリンスホテル(東京都豊島区、赤坂茂好社長)は、国の登録有形文化財に指定される龍宮殿本館(箱根町元箱根)をリニューアルし、元箱根エリアで初めての日帰り温泉施設として22日に開業する。

 同本館は、浜名湖の弁天島で1939年に廃業した外国人向けホテルを芦ノ湖畔に移築した木造2階建て、一部3階建ての純和風様式の建物。57年に旅館として開業したが、5年前に営業を休止していた。

 今回の全面改装は、総事業費約5億8千万円で、新たに女性用の露天風呂と内風呂計約450平方メートルを新設。既存の浴室2室のうちの一つを露天風呂として改修し別館の宿泊客だけでなく、日帰り利用が可能な温泉施設とした。いずれも芦ノ湖とともに雄大な富士山が眺望できることが最大の魅力となる。

 このほか、本館にはサウナや、貸し切りも可能な個室の休憩所、レストラン、スパなども併設。近くの箱根園や駒ケ岳ロープウェーとともに回遊性を高めながら、来年3月までで10万人の来客を目指す。入浴料金は大人1800円、小学生千円、幼児(3歳以上)500円。

 この日は式典も実施。同社を傘下に置く西武ホールディングスの後藤高志社長、赤坂社長、箱根町の山口昇士町長、プロフィギュアスケーターの荒川静香さんの4人で本館前でテープカットした。後藤社長は「箱根は日本を代表する観光エリアで、ある意味、西武、プリンスの発祥の地でもある。この温泉施設の充実で、名実ともにプリンスを代表するエリアにしていきたい」と語った。

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