車いすでビーチ満喫 鎌倉・材木座でバリアフリーイベント

 体の不自由な人も海水浴を楽しむ「鎌倉バリアフリービーチin材木座」が23日、鎌倉市の材木座海水浴場で開かれた。県内外から2〜84歳の約50人が家族と参加し、ビーチ用の車いすやいかだを使って夏を満喫した。

 市民有志の実行委員会が2年前に始めて3回目。医療、福祉関係者ら160人以上がボランティアとして加わり、車いすや足の不自由な人でも移動しやすいよう海の家や砂浜にベニヤ板85枚を設置した。参加者はビーチ用の車いすや手作りの車輪付きいかだに乗り、ボランティア数人の支えで少しずつ海へ。海水浴が初めての人もいて、水しぶきに歓声を上げたり、気持ちよさそうに波に揺られたりしていた。

 市内在住の村越正俊さん(84)は昨年も参加。「1年ぶりの海。病気になってから海水浴ができなくなってしまった。きょうは夏を感じられた」。脳性まひの壮眞君(3)と一緒に川崎市内から参加した吉原純代さん(39)は「ボランティアさんが手伝ってくれ、安心して楽しめた」と笑顔だった。

 毎年好評で、ことしは参加者を募集して1週間足らずで予定人数に達したため定員を拡大した。実行委員長の酒井太郎さんは「ニーズの高さを感じる。ほかの海水浴場でも広まってほしい」と話した。

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