北朝鮮「先制掃滅」法律的に規制

北朝鮮外務省の報道官は25日、朝鮮中央通信の質問に答える形で、米中央情報局(CIA)のマイク・ポンペオ局長が、金正恩党委員長の除去について発言したことを非難した。同日、朝鮮中央通信が伝えた。

米トランプ政権は、5月に掲げた対北朝鮮政策の4大方針で「北朝鮮の政権交代を推進しない」としていた。一方、韓国の大手紙・朝鮮日報によると、ポンペオ氏は米コロラド州で開かれた安全保障フォーラムで、「(トランプ)政権の観点で最も重要なことは、核の能力と核を使用する人物を切り離すことだ」と発言。金正恩氏を除去する可能性を示唆した。

報道官は、ポンペオ氏の発言に対して「寝言にすぎないが、その度合いを超え、今やトランプ行政府の対朝鮮敵視政策の最終目標がわれわれの『政権交替』にあるということが明白になった」と指摘した。

また、「朝鮮民主主義人民共和国は、国の最高の尊厳が脅かされる場合、それに直接または間接的に加担した国と対象は核攻撃手段を含む全ての攻撃手段を総動員して先制掃滅するように法律的に規制している」と主張した。

そのうえで、「米国があえてわが最高首脳部をどうにかしてみようとするいささかのきざしでも見せるなら、われわれはいままで打ち固めてきた強力な核の鉄槌で米国の心臓部を無慈悲に打撃するであろう」と警告した。

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