水増しでV長崎謝罪会見

 サッカーJ2のV・ファーレン長崎が2015年から17年4月にかけ、ホーム試合の入場者数を水増ししていたことが25日、分かった。Jリーグは同日、V長崎に対し制裁金300万円とけん責の処分を科すと発表した。

 Jリーグによると、15年シーズンの開幕から17年4月(第6節)までのホーム試合全46試合中45試合で、入場者数を少なくとも計約2万人上乗せしていた。1試合当たり最大で1400人。Jリーグの算定方法では入場者実数のみを発表することになっているが、これに運営関連スタッフや無料観客なども加えていた。

 当時の担当者はV長崎の聞き取り調査に対し、算定ルールへの理解が足りず、集客増へのプレッシャーもあったと回答。Jリーグは経営陣らの指示、組織ぐるみといった悪質性はなかったと判断した。

 内部告発をきっかけに、V長崎やJリーグが1月から調査を開始。経営悪化に伴い通販大手ジャパネットホールディングス(佐世保市)が子会社化した後も調査を継続し、水増しの内容が明らかになった。

 東京都内で記者会見した村井満チェアマンは「不正確な入場者数を出していたのは大変残念。新しい経営陣に早く健全化してほしい」と話した。

 JリーグのクラブではJ1大宮が07~10年、ホーム試合の入場者数を計11万人余り水増しし、2千万円の制裁金を科せられている。

© 株式会社長崎新聞社