日本鉄源協、16年の廃車スクラップ発生12万トン減の推計289万トン

 日本鉄源協会は、2016年の使用済み自動車からの鉄スクラップ発生量を前年比12万トン減の289万トンと推計した。中古車として輸出される分を除いた、国内解体処理で発生した鉄スクラップは同5万トン減の207万トンとし、うちシュレッダー処理が194万トン(前年比5万トン減)、プレス処理が12万トン(同1千トン増)とした。同推計は、このほど発刊した季刊誌「クォータリーてつげん73号・2017夏号」に特集記事として掲載している。

 使用済み自動車からの鉄スクラップ発生量を推計するに当たり、同協会では2015年と16年の廃車1台当たりの鉄の重量(原単位)を624キログラムとした。14年比では4キロの増加。2003年の金属系材料研究開発センターによる調査である1台当たり549キログラムをもとに、その後の自動車重量の推移を日本鉄鋼連盟など関係先にヒアリングした結果を反映した。

 また、16年のシュレッダー処理量194万トンは、同協会による流通量調査によるシュレッダーAの購入量144万トンを50万トン上回っている。この差異の理由については、流通量調査にシュレッダースクラップ輸出量(16年は53万トン)が含まれないことや、発生と納入のタイムラグの影響などを挙げている。

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