カジノ反対は6割超 横浜市長選・神奈川新聞出口調査

 30日投開票された横浜市長選で、神奈川新聞社が同日実施した出口調査によると、3選の林文子氏(71)は推薦を受けた自民、公明党支持層に加え、「支持政党なし」(無党派)からも幅広い支持を集めた。新人の長島一由氏(50)、伊藤大貴氏(39)の2人は浸透しなかった。

 支持政党別で見ると、自民党の7割超、公明党の8割超が林氏に投票。民進党は林氏と伊藤氏への自主投票としていたものの、長島氏に4割、伊藤、林両氏に3割前後と割れた。共産党は「自主的支援」としていた伊藤氏を6割が支持。無党派層は4割超が林氏に投票し、長島、伊藤両氏は3割に届かなかった。

 区別では前市議の伊藤氏が地元緑区で最多となる約5割の支持を集めたが、他17区では林氏が圧倒した。

 一方、争点の一つとされるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致については、「誘致すべきではない」が61・5%、「誘致すべきだ」は16・3%。林氏は「誘致すべき」と回答した8割超、「誘致すべきでない」とした人からも3割超の支持を集め、いずれも他2氏を上回った。

 中学校給食は「給食実施にすべき」が64・4%、「家庭弁当にすべき」は6・1%、「選択制にすべき」は16・7%。どの回答でも林氏への支持が最多だった。

 2期8年の林市政を「大いに評価する」「まあまあ評価する」は計71・2%。「あまり評価しない」「全く評価しない」は計26・2%だった。投票で最も重視した課題は「教育・子育て」「医療・福祉」「財政再建」の順で高かった。

 ▽出口調査の方法 層化抽出法によりあらかじめ選んだ全18区36カ所の投票所で、午前7時から午後6時ごろまでの間、投票を終えた有権者2227人から回答を得た。

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