神鋼は、通期連結経常利益見通し550億円に上方修正 4~6月、282億円に急回復

 神戸製鋼所は28日、通期連結経常利益見通しを前回予想の500億円から550億円に上方修正した。上期分は200億円から300億円に上方修正。(1)建機事業で中国における油圧ショベルの販売台数が増加傾向(2)電力事業で燃料価格が想定よりも低位推移―が主因。鉄鋼事業の通期利益見通しは150億円と据え置いたが上期分を110億円と10億円増やした。営業利益と純利益見通しも上方修正し、それぞれ800億円、350億円に。中間配当は10円を予定。

 セグメント別通期経常利益見通しは鉄鋼150億円、溶接50億円、アルミ・銅140億円、機械50億円、エンジニアリング40億円、建設機械100億円、電力40億円。粗鋼生産見通しは760万トン(うち上期400万トン)。輸出比率は27%の見通し。

 同時に発表した4~6月期業績は売上高4350億円で7・6%増、経常利益282億円で6・2倍、純利益250億円(前年同期は20億円の赤字)。経常益282億円のうち鉄鋼事業130億円、建機39億円。鋼材販売単価は8万800円。

 ▼梅原尚人副社長談「4~6月の経常益282億円には一過性要素が含まれる。鉄とアルミで主原料が上がって在庫評価益110億円があり、これを差し引くと170億円。加えて4~6月は受取配当金が多いので、真水(実質)の水準はさらに数十億円下がる。そこから通期見通しを出している」

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