新日鉄住金エンジ、韓・現代製鉄から高炉用冷却金物を受注

 新日鉄住金エンジニアリング(社長・藤原真一氏)は先月31日、韓国・現代製鉄から唐津製鉄所の第3高炉向けにステーブクーラー(炉壁保護用の冷却金物)120枚を受注したと発表した。受注額は非公表。独自開発の鋼管鋳込み銅ステーブの高い耐摩耗性などが高く評価された。

 ステーブクーラーは高炉の炉壁を保護するため、鉄皮の炉内側に設置する水冷の冷却金物。炉内壁を保護することで高炉の改修間隔を伸ばすことができるなど長寿命化につながる。同社は40年にわたる鋳鉄ステーブの設計・製造ノウハウを生かし鋼管鋳込み銅ステーブを開発。04年以降、実機への導入を進めてきた。

 独自の上向きリブ構造により摩耗に起因する原料接触力や降下速度を低下させ高い耐摩耗性を実現。ガスシール金物によって直接鉄皮に固定した鋼管が骨組みの役割を果たし、ステーブ上下端部の変位を拘束できるため、高い耐熱変形性も有する。加えて、従来ステーブで必須の栓溶接や配管溶接が不要で、溶接部破損リスクを完全に排除できるなど長寿命化に貢献する。

© 株式会社鉄鋼新聞社