JFEスチール、経常益1500億円予想

 JFEホールディングスが1日発表した通期見通しは、連結経常利益2千億円(前期比2・4倍)、純利益1500億円(同2・2倍)。経常利益の内訳は、鉄鋼(JFEスチール)1500億円、JFEエンジニアリング250億円、JFE商事280億円の見通し。中間配当は30円。

 上期は売上高1兆7千億円、経常利益1千億円、純利益850億円の見通しで、ROSは5・9%に高まる。前年度上期は101億円の経常赤字だった。

 JFEスチールの上期粗鋼生産量は単独1450万トン、連結1530万トンの見通し。上期輸出比率は44%で、鋼材平均単価は上期7万4千円(1~3月は7万2千円)に上昇する見込み。

 同時に発表した4~6月期業績は、売上高8468億円で前年同期比14・3%増、経常利益562億円(前年同期は133億円の赤字)、純利益571億円(同117億円の赤字)だった。

「通期粗鋼2900万トンへ増加」

 ▼岡田伸一副社長談「JFEスチールの年間粗鋼生産量は、JFE条鋼仙台製造所の分が加わったこともあって2900万トン程度の見通し。前期の2814万トンから増加する。JFEスチールの通期経常利益は、前期の405億円から1500億円(上期850億円、下期650億円)に大幅増加の見通し。固定資産の償却は今期に定率から定額に変更しており、その影響を織り込んである。一過性要因を除いた実力経常益は通期2100億円(うち鉄鋼事業1600億円)で、メタルスプレッド改善などが寄与する」

© 株式会社鉄鋼新聞社