高校生、鋭く知事に質問 「かながわハイスクール議会」

 高校生が黒岩祐治知事に質問や意見を投げ掛ける「かながわハイスクール議会」が15日、県庁新庁舎の県議会議場で行われた。高校生81人が参加し、さまざまな政策分野について鋭い質問や提言を出した。日本青年会議所(JC)神奈川ブロック協議会と県、県議会、県教育委員会の主催。

 高校生は「ともに生きる社会かながわ特別委員会」のほか、防災警察、県民・スポーツ、環境農政などの各常任委員会に分かれて質問を練ってきた。

 県立神奈川総合産業高校3年の生徒が議長、同校1年の生徒が副議長を務めた。

 建設・企業常任委副委員長の県立金沢総合高校3年の生徒は「県内でも過疎化の問題がある。過疎対策として地域イベントに学生の新しい取り組みを加え、SNS(会員制交流サイト)などで町の魅力を伝えたい。知事は、過疎対策をどう考えますか」と質問。黒岩知事は「真鶴町が県内で初めて過疎地域として認定された。同町では昨年からフリーダイビング大会を始めていて、こういった積み重ねで、都会にはない魅力をつくれると思う」などと答えた。

 後半は各委員会がまとめた提言を披露。「ともに生きる社会かながわ特別委員会」委員長の県立氷取沢高校2年の生徒は、津久井やまゆり園の事件を踏まえ「障害者差別について議論した。私たち高校生と障害者が自然に交流できる障害者スポーツ大会などの場を設けたい。行政にも支援してもらいたい」などと提言していた。

© 株式会社神奈川新聞社