「日本は過去清算を免れようとしている」北朝鮮団体

北朝鮮の朝鮮日本軍性奴隷・強制連行被害者問題対策委員会のスポークスマンは15日、日本が第2次世界大戦で敗北して72年となったのに際して談話を発表し、「(日本は)われわれとの過去清算を何としても免れようとしている」と非難した。朝鮮中央通信が伝えた。

談話は、日本の政治家の靖国神社参拝や従軍慰安婦問題での河野談話の見直しの動きなどに言及。「総連(朝鮮総連)と在日朝鮮人を弾圧し、極度の対朝鮮敵対感情と憎悪心を助長しているのも結局は、数十年にかけて回避してきたわれわれとの過去清算を何としても免れようとするところに、その陰険な目的がある」と指摘した。

そのうえで、「朝鮮と朝鮮民族に働いた反人倫的犯罪を正しく清算し、日本軍性奴隷犯罪をはじめ、過去アジア人民に働いた罪悪を誠実に反省して責任を負うことが自分らの宿命、必然であるということを日本当局は明白に認識すべき」と主張している。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

朝鮮日本軍性奴隷・強制連行被害者問題対策委代弁人、日本軍性奴隷犯罪の真相を裏返すために策動する日本当局を糾弾

【平壌8月15日発朝鮮中央通信】朝鮮日本軍性奴隷・強制連行被害者問題対策委員会のスポークスマンは、残酷な災難と犠牲を招いた第2次世界大戦が日本帝国主義の降参で終結した時から72年になったことに関連して15日、談話を発表した。

談話は、次のように指摘した。

全世界が戦争の無この犠牲者を追慕している時、彼らの生命を奪った戦犯の亡霊を訪ねて日本の高位官僚と政治家が靖国神社に駆けつけ、侵略戦争を「正義の戦争」に、他民族に対する植民地支配を発展と繁栄のための「協力」と「寄与」に罵倒した教科書が新世代の手に握られている。

そうかとすれば、資料的に立証され、国際法的にその違法性が実証された日本軍性奴隷犯罪の真相をなんとしても裏返すために犯罪を認めて自分らが公式に発表した河野談話を見直す、性奴隷強制連行を報道した新聞社を裁判するとして奔走している。

日本がわが共和国のいわゆる「脅威」について大げさにけん伝して反共和国制裁騒動に熱を上げ、総聯(朝鮮総聯)と在日朝鮮人を弾圧し、極度の対朝鮮敵対感情と憎悪心を助長しているのも結局は、数十年にかけて回避してきたわれわれとの過去清算を何としても免れようとするところに、その陰険な目的があるのである。

チュチェの核強国、世界的な軍事強国としてわが共和国の戦略的地位が日を追って高まっているこんにち、日本が選択できるものは一つしかない。

談話は、朝鮮と朝鮮民族に働いた反人倫的犯罪を正しく清算し、日本軍性奴隷犯罪をはじめ、過去アジア人民に働いた罪悪を誠実に反省して責任を負うことが自分らの宿命、必然であるということを日本当局は明白に認識すべきであると強調した。---

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