怖すぎる暴走劇…すぐキレる女の心理と対処法

結婚相談所で40代未婚女性の相談を受けていると、「すぐキレる女」が多いと感じることがあります。そんなすぐキレる女の心理や特徴、実例、対処法を紹介します。

突然キレる! 怖すぎる40代すぐキレ女の暴走劇

最近、突然キレる女が目立ちます。しかも、某女性議員の元秘書に対する罵倒シーンさながら、突然「発作」のようにキレるのです。私が結婚相談所で女性会員の相談を受けていても、「すぐキレる女」は確かに存在しています。

結婚相談所に来るのは未婚女性ですから、他人と長く共同生活をしていなかったり、ずっと実家暮らしで親に甘やかされていたり、仕事一筋でバリバリ働いてきたことで周囲を見下していたりするのが原因かもしれません。それはそれは怖い顔で、この世のものとは思えない剣幕で突然キレまくります。何があなたをそうさせるのか? と不思議に思ってしまうことすらあります。落ち着いてから話を聞いてみると、自分の言動に歯止めが効かなくなるのだ、と話します。

ここではそんなすぐキレる女の心理や特徴、実例を紹介しましょう。なかなか難しいですが、「すぐキレてしまう」という女性に指南したところ実際に怒りが収まったという対処法もひとつだけ提案します。

どれも私が遭遇した突然キレる40代女性の実例です。さっそく紹介しましょう。

1.コーヒーショップでサイズを間違えた店員に土下座を強要

40歳前半の会社員の女性がコーヒーショップのカウンターでなにやらもめています。女性の後ろにはお客さんがずらりと並んでいて、私もその一人。聞き耳を立てていると、どうやら店員がサイズを間違えたようで、「なんだ、謝って作り直せばいい話だろう」と思いますよね。

ところが、その女性は突然大声をあげて、「あんた、耳悪いの? 私はSサイズって言ってんのに、なんでL出すのよ! 失礼じゃない!」という絶叫が始まりました。

大学生のアルバイト店員は平謝りで頭を下げているのに、「謝り方が気に入らないから、店長を呼べ!」と言いはじめ、今度は店長を怒鳴りつけて、しまいには土下座をさせていました。いつまでも容赦なく喚き散らすキレ女……。

「私はお客なんだから、何でも言うこと聞きなさいよ!」ってことなんでしょうが、そんなお客さん来ない方がマシだと思いますよね。人として終わっているのはもちろんですが、数百円のコーヒーにどれだけのサービスを求めてるのかと、ビジネスの視点でもあり得ません。

2.お見合い相手の男性を罵倒して破談に

続いては、婚活の現場で起きた実例です。仕事の都合でお見合いの時間に15分ほど遅れてくることになった男性がいました。もちろん、お見合いの時間に遅れるのはよくないことで、私も会員のみなさんには遅れないようにときつく指導しています。ただ、今回は仕事の都合で事前にきちんと連絡もくれましたから、当日ではありますが、彼女には事情も含めて事前に説明をして、きちんと了解を得たはずでした。

お見合い会場に男性が汗をかきながら慌てた様子で現れ、さぁ、お見合いスタート……と思ったところ、彼女は突然キレ女になったのです。

「あなた何時だと思っているんですか!? 私は30分も前に来て待っていたんですよ。お見合いに遅れてくるなんて失礼じゃないですか! そんなことだから、今まで結婚できなかったんですよ!」と。当然ですが……このお見合いは、流れました。

彼女は小学校の教員なんです。いつも学校で生徒に、遅刻したらこんな風に叱りつけているんでしょうか。事件後、私は彼女とお会いし、「あなたが会ったその仕事熱心な彼は、もしかしたら将来にパートナーになるかもしれない人だったのよ、どうして我慢できないの?」と、小学生に教えるようにやさしく礼儀を教えました。

相手を思いやって、相手の立場になってものごとを考えられる人と結婚したいと思いませんか? 一度のミスを責め立てる人と一緒に暮らしたいと思いますか? そう諭すと、彼女はシュンとしていましたが、無駄にしてしまったチャンスはもう戻りません。

3.彼の運転が気に入らなくて、赤信号で脱出!

こちらはお見合いの後の出来事です。結婚が決まり、エンゲージリングを選びに行く日、彼が車で家に迎えに来てくれたそうです。婚活の末、やっと結ばれたのですから、幸せいっぱいのはずですよね。

銀座のデパートに向かう車中で事件は起きました。相手の男性はコーヒーを左手に持ちながら運転していたそうです。それを見た彼女は、突如としてキレ女に変身!

「ちょっと、何で片手で運転してんのよー! コーヒーが私にかかったらどうしてくれるのよ! だいたい、いつもいつも行儀が悪いのよ、親から教わらなかったの! うちのパパは、そんなことしてなかったわよ! 前から思ってたんだけど、運転自体下手! こんなんだったら、先が思いやられるわ!」などと怒鳴り散らし、しまいには、赤信号で車から降りてしまったのです。

もはや、アゼンの一言です。42歳まで1回も結婚できなかった彼女は、私と二人三脚で、数カ月間ずっと血が滲むような努力をしてきたんです。それでなんとかお見合い→交際→プロポーズまでこぎつけて、私は心から安心しましたし、母親のような気持ちでいたのに……もう、なにやってんだか!

この時ばかりは、はっきり言って、私もキレ女になりそうでした。「もう一生結婚は無理かもしれません。このままじゃ、男性から選ばれるわけがありません。男性にも選ぶ権利があるのは、わかりますよね!?」と。あきれ果てましたが見捨てるわけにはいきませんから、最後まで指導し、もちろん、最後にはご成婚していただきました。

治したい! すぐキレる女になってしまったときの対処法は?

通りすがりのコーヒーショップの女性にはさすがに助言できませんでしたが、結婚相談所の会員のみなさんがヒステリー状態になってしまうときに、指導していることがあります。

カッ!となったら、ギュッと拳をつくり、手のひらに爪の痕ができるくらい拳を握りしめましょう。そして、大きく深呼吸をしてひと呼吸おいて、考えます。「この怒りは、出していい怒りなのか。キレる以外に、相手に本当の気持ちを伝える方法がないのか」。そして、きちんと伝わる形で気持ちよくメッセージを伝えられるかどうか考えるのです。

「キレる瞬間にそんなこと考えられないわよ」と反論する人もいますが、前述のような些細なことでも自分を抑えられないのであれば病気の可能性も考え、一度真剣に向き合ってみるのもよいでしょう。

この方法は、実際に婚活中にキレ女だった女性に指導しました。その女性は、最初は典型的なキレ女でしたが、婚活指導中にどんどん穏やかでやさしい女性になっていきました。プロポーズを受けて幸せいっぱいになり、「もう絶対にこの幸せを壊したくない」と言って、結婚生活をする今も、メモしたルーズリーフの紙をお財布に入れて、どうしても夫に対してイライラしてしまうとき、トイレにこもって読み直していると教えてくれました。

怒れば本人はスッキリするかもしれませんが、周りから見れば、ただ感情がコントロールできないワガママ人間。そんな印象で終わってしまっては、なんの進化もなく、まったく意味がありません。婚活中であれば大事なご縁を逃すことになりますし、結果として、誰も幸せにはなりません。

相手がミスしたときこそ、気の利いた一言でたしなめてくれる女性や、空気をなごませてくれる女性のほうがよっぽど得しますよ。大人の女性に求められるのは、落ち着きや品です。周囲に当たり散らすような人は、大人の女性ではなく、ただ歳を食っただけの「ヒステリーババァ」と言われても仕方ないのです。結婚できないどころか、人間としてダメ! 今一度自分を見直しましょう。

もしこのままだったら、「そして誰もいなくなった」という状況になりかねません。そうなる前に自分の行動を見直しましょうね。

(文:植草 美幸)

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