富士鉄鋼センター、構内物流改善、生産性向上 定盤延長、置場拡張、設備移設

 新日鉄住金系の建材型厚板シャー大手、富士鉄鋼センター(本社・千葉県君津市、社長・大住昌弘氏)は、構内物流の改善や加工機械の稼働率向上、置場面積の拡張や二次加工能力の強化、要員の効率化に向けた設備配置の変更・撤去およびレール延長工事を順次、進めている。すでに経年劣化したプラズマ切断機1台の撤去とそれに伴う定盤拡張を完了。NCフレームプレーナー(FP)の移設とその跡地活用工事も今月末までに終える予定だ。

 プラズマ切断機はこれまで新旧2台を縦列して設置していたが、老朽化していた2号プラズマを撤去し、開先加工機能付きの3号プラズマ1台とした。

 2号プラズマの撤去跡地については、3号プラズマのレールを約8メートル延長して加工可能な定盤面積を拡張したほか、新たな置場スペースとして活用。7月半ばから新体制を整えている。

 現在、FPラインとポータブルプレーナー(PP)ヤードは棟をまたいで別々に配置されているが、FPを移設してPPと工程統合する。これまではFPで溶断母材を条切り(幅断ち)した切板を、棟間台車でPPヤードに移動して小切りしていたが、これを同じ定盤上で一気通貫できる。

 FP移設に併せてFPラインも延長。定盤スペースを拡げて設備稼働率の向上とともにPPによる小切り作業の効率化も図る。

 FP移設・定盤拡張工事および移設後の跡地活用工事は今月中に完了する見込みだ。

 出遅れていた橋梁・建築鉄骨需要が回復しつつある中、設備レイアウトを改善し、稼働率の最大化と効率的な要員配置を整えることで今後の本格的な受注増に備える。FP移設後の詳細な跡地利用は検討中だが、置場としての活用および二次加工能力向上につなげたいとの考えがある。

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