家計簿いらず!現金より便利なカードを使う

お金の出入り口である、「お財布」を使った貯めワザです。「お財布」は、現金、キャッシュカード、クレジットカード、ポイントカードなど、お金アイテムが集まる大切なツールです。

家計簿いらずのカード術

新しい習慣としてカード決済を取り入れます。貯まるお財布メソッドでは、家計簿はつけません。つけなくても自動的につけてくれる仕組みを利用します。それが、カード決済です。

カード決済というと、クレジットカードを連想する人が多く、「クレジットカードなんてムダ使いしそう」と心配する声が多いのですが、それは、昭和時代のお話。昔はクレジットカードで買い物をすると、後で請求を見てびっくり!ということがありましたが、今はクレジットカードの買い物履歴をインターネットでいつでも確認することができます。

貯め上手な読者さんも、買い物はほとんどクレジットカードで、ネットで買い物履歴をチェックし、ひと月に使うお金を決めてお金を使いすぎないようにしている人たちです。週に一度家計簿をつける代わりに、カード会社のサイトにログインして自分の買い物履歴を必ず見ましょう。

それでも、使いすぎが心配という人はカードの利用限度額を自分で下げることができます。カード会社に電話して「5万円にしてください」といえば、それ以上は使えなくなりますので、衝動買いを防ぐことができます。

デビットカードはさらに安心

さらに便利なのは、デビットカードです。即時決済サービスのことをデビットカードと言いますが、普段私たちが利用しているキャッシュカードの多くは、レジに「J-Debit」と書いてある、家電量販店やコンビニ、デパートなどで使えるのです。使ったお金は、その瞬間に銀行口座から引き落とされますから、わざわざATMに行って現金を下ろす手間や時間が省けます。

VisaやJCBマークが付いているブランドデビットカードなら、VisaやJCBマークが使えるお店ならどこでも使えます。海外でも使えますし、現地通貨も下ろせますので両替もいりません。使ったお金は、すぐに口座から引き落とされますので、タイムラグがありません。

デビットカードは、預金残高=使えるお金です。クレジットカードのように、残高以上の買い物はできないので、無駄遣いがグッと減ります。それでも、残高いっぱいまでお金を使ってしまわないように、先に貯金をすることもお忘れなく。目安は、一人暮らしなら、10%。実家暮らしや、DINKSなら40%も可能です。

お買い物をVisaやJCBのブランドデビットカードですれば、銀行のサイトにログインするだけで、口座残高と、買い物履歴までわかります。家計簿代わりに、週に一度買い物履歴をチェック。「ちょっと買い過ぎたかな」「あと、給料日まで1万円しかない!」と、リアルな残高だけ見ることで、無駄遣いを防ぎ、先に積立貯金や、積立投資だけしておけば、確実にお金が貯まります。

買った瞬間にケータイやスマホにメールが届くので、不正利用もすぐにわかります。VisaやJCBのデビットカードを取り扱う銀行は、どんどん増えています。

無駄使いができないお財布

お財布にブランドデビットカードと最低限の現金を入れておいたらどうなるでしょう。私は、Visaデビットカードと1万円だけ現金を入れ、今までの生活とどう変わるか試してみました。

カード決済をクレジットカードからVisaデビットカードに変えると、「あ、口座に残高どれくらい残っているかな?」と残高を今まで以上に意識しました。「このカード使えません」と言われると恥ずかしいので、デパートでレジに並ぶ前に、ケータイで残高を確認したこともあります。

そして、現金は常に1万円以下となっていたわけですが「1000円しかお財布に入っていない私」と「5万円入れている私」では、買い物をする時に、買い物許容範囲額=予算のボーダーが下がりました。手持ちの現金がいつもより少なくなると、心のストッパーが働くのです。

この結果、現金1万円は20日間持ち、Visaデビットカードでのお買い物は最初の口座残高以上には使えませんから無駄使いが絶対できないお財布と、集計いらずの家計簿が完成しました。

海外では、デビットカードの利用はとてもポピュラーなのですが、日本ではまだあまり知られていません。買った数カ月後に引き落とされるクレジットカードと違い、即時決済のデビットカードは、管理もしやすいので主婦や学生さんにも向いています。

(文:山口 京子)

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