正規手続きせず危険薬物を保管 海老名署員を懲戒処分

 県警監察官室は25日、交番で扱った危険ドラッグや捜査書類などを必要な手続きをとらずにロッカーなどに隠していたとして、海老名署地域課の男性巡査部長(59)を減給100分の10(1カ月)の懲戒処分とした。巡査部長は同日付で依願退職した。

 同室によると、巡査部長は2013年10月ごろ、勤務していた海老名署の交番で、訪れた女性が「彼氏に頼まれてハーブを買ったが危ない感じがするので処分してほしい」とビニール袋入りの葉を置いていった際、正規の手続きをせずに16年6月まで署や交番の戸棚などで保管。葉は14年に危険ドラッグに指定された。

 また、保土ケ谷署と海老名署で勤務していた07年ごろから16年6月にかけては、交番などで扱った盗難被害品の確認書など捜査関係書類22点やパトロール中に拾った鍵やポイントカードなど38点を戸棚やロッカーなどに隠していた。

 巡査部長は「脱法ドラッグ(当時)かと思ったが、女性の身元が確認できなかったので上司にとがめられると思った。捜査書類などは完成させるのが面倒になった」などと話しているという。

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