幼稚園から高校までにかかる補助学習費はいくら
教育費がかさむ原因の1つになっているのが、塾代や家庭教師代などの「補助学習費」です。いったいどれくらいかかるのか、見てみましょう。以下のデータは、文部科学省「子どもの学習費調査」(平成26年度)の中の、幼稚園から高校までにかかる補助学習費の内容を抜粋したものです。
子どもの学習費調査で見る塾・通信教育費等
まずは、幼稚園、小学校、中学、高校別に、補助学習費の内訳を見てみましょう。金額は平均年額です。小学校なら6年、中学・高校なら3年と、学年が上がるにつれて金額もアップしますが、ここでは平均額で見ていきます。
<幼稚園>
■公立 通信教育 12,170円
家庭教師 3,577円
学習塾費 5,520円
■私立 通信教育 17,580円
家庭教師 4,060円
学習塾費 9,307円
<小学校>
■公立 通信教育 16,871円
家庭教師 16,032円
学習塾費 52,183円
■ 私立 通信教育 44,800円
家庭教師 35,632円
学習塾費 213,854円
<中学校>
■公立 通信教育 14,335円
家庭教師 21,489円
学習塾費 204,583円
■ 私立 通信教育 26,652円
家庭教師 26,874円
学習塾費 135,356円
<高等学校(全日制)>
■公立 通信教育 15,992円
家庭教師 13,903円
学習塾費 95,450円
■ 私立 通信教育 26,249円
家庭教師 19,545円
学習塾費 142,063円
実はもっとかかる?塾・通信教育費等
上記のデータを見て、たとえば、
「公立中学校の学習塾費は年平均20.4万円かかる」
「私立高校の学習塾費は年平均14.2万円かかる」
などと考えるのは大きな間違いです。データはあくまでも「平均」です。塾に行っていない人も含めた人数割のデータであり、塾に行っている人だけの平均ではないということに気をつける必要があります。
実際に塾に通う場合、塾や学年、科目数、受験対策か補講かなどによっても異なりますが、入会金、月謝、模試、夏・冬講習などで、年間30万~100万円、あるいはそれ以上かかるケースもあるでしょう。
年間15万円で済むような塾はかなり限られますので、統計データに騙されないことも大事です。
さらには、塾+家庭教師、通信講座+塾、通信講座+家庭教師などと、複合的に利用する人もいらして、その場合にはさらに費用がかかります。
私立で塾には通っていないけれども、家庭教師に月10万円かかっている(かけている)、というご家庭の相談を受けたこともあります。
ガイド豊田のつぶやき
「子どもの学習費調査」のデータを「かかる費用」と考えていると、実は読み間違えてしまう可能性があります。実際には、塾、通信教育、家庭教師代などはもっとかかるのが現実ですので、注意しましょう。