住宅基礎鉄筋製造のメークス、集合住宅向けに新工法=鉄骨部材にスーパーダイマ 大東建託と共同開発、省力化で工期短縮

 住宅基礎鉄筋製造大手のメークス(本社・茨城県守谷市、会長・森山慶一氏)は、大東建託と共同で集合住宅向けの新基礎工法「DK Hi―MS工法」を開発した。工場製作のユニット式基礎鉄筋や鉄骨部材などを併用することで、現場施工の高品質化と工期短縮が図れるのが特長。既に5件の施工予定があり、メークスは従来の戸建て向け「Hi―MS工法」とともに、集合住宅向けでも受注拡大を狙う。

 新工法は、基礎底盤部分にユニット鉄筋を、基礎立ち上がり部分に鉄骨ユニットをそれぞれ用いるハイブリッド式。各部材は関東事業所(同県阿見町)で加工する。鉄骨部分には住宅用高耐久性建築材料として国土交通省の特別認定を取得した高耐食性めっき鋼板「スーパーダイマ」(新日鉄住金製)を使用している。

 工事現場では建築計画を基に作成された割り付け図に従って各ユニットを組み立て、最後にコンクリートを打設して基礎を完成させる。一般的な基礎工事では打設が2回必要だが、新工法は1回で済むため、大東建託の既存工法に比べて工期を3割以上削減できるという。今年5月には、国土交通大臣指定の性能評価機関「日本建築センター」の評定を取得。10月には茨城県常総市内で着工する木造2階建ての集合住宅で初めて採用される。

 メークスは建設技能者の人手不足を受け、2014年に新日鉄住金と共同開発した「Hi―MS工法」を戸建て住宅向けに供給してきた。新工法は既に5件での採用が決まっており、集合住宅向けでも普及を図る。

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