老化が加速する!? 口半開きはキケン!

花粉症や風邪、慢性的な鼻づまりで鼻から呼吸できず、口を半開きにしていると、肌荒れ、たるみ、ほうれい線、睡眠不足、集中力低下、イライラなどの原因に。口半開きで老化しないための対策をご紹介します

口元の若さを奪う口呼吸!

口を半開きにしたままの「口呼吸」はほうれい線やシワの原因にもなります! 花粉症や風邪で鼻がつまったり、鼻炎で、慢性的な鼻づまりの状態が続くと、どうしても口を開いて呼吸してしまうもの。

しかし口を開いたままで呼吸(以下、口呼吸)をすると、唇のまわりの「口輪筋」、口角を上げる「大頬骨筋」などの筋肉が弱まり、あごのラインがたるんだり、口角が下がって暗い印象になってしまうだけでなく、ほうれい線や二重あごなどシワや老け顔の原因になります。

口の4つの筋肉を衰えさせない

口呼吸で半開きになった口元では、口のまわりの筋肉が老化します。 口まわりの老化に関係するのは、次の4つの筋肉です。


・口輪筋……口の周りにある筋肉で、口を開けたり閉じたりするときに使います。

・大頬骨筋……口角を上に引き上げて、健康的で若々しい笑顔を作ります。

・小頬骨筋……上唇を上に引き上げる筋肉で、頬のたるみやほうれい線を防いでくれます。

・笑筋……口角を横に引っ張る筋肉で、キレイな笑顔を作るとともに、あごを引き締めてやフェイスラインをスッキリさせます。

 これら4つの筋肉は、笑顔をキレイに見せ、口元を若々しく支えて、重い頬を支える大切な筋肉です。

口半開き状態が続くと、口角が下がって、暗い印象の口元になってしまいます。 口を半開きにして呼吸する癖がつくと、4つの筋肉が使われなくなって退化し、口元がたるんで、だらしなくなってしまいます。

症状が進むと、食べ物を上手に噛んだり飲み込んだりできなくなったり、唾液を飲み込めなくなって、涎をたらしてしまうことも! こうならないためにも、口はしっかり閉じて鼻で呼吸をするように心がけましょう。

口呼吸は肌荒れ、口臭、イライラを招く

ちょっと古いですが、2008年10月にグラクソ・スミスクラインが実施した20代~40代の男女624人を対象に行ったインターネット調査によると、「鼻呼吸」をしている人では「毎日肌荒れが気になる」人は20代・30代の女性で15%だったのに対し、「口呼吸」をしている人は20代・30代の女性で25%も肌荒れを気にしていることがわかりました。

さらに「口臭」についても、その理由について「口が渇いて口臭が気になる」としたのが、「鼻呼吸」派は19.2%だったのに対し、「口呼吸」派は35.3%もいました。

いびき、不眠、集中力低下にも

ほかにも「口呼吸」派は、「睡眠中のいびき」や「睡眠の質の低下」、「仕事中のイライラ」や「集中力の低下」、「だらしがない印象を与えている」などと知りつつも、改善できないことがこの調査でわかりました。

鼻づまりがひどいときは病院へ

花粉症や慢性的な鼻の病気で、鼻づまりがひどいときは、まず耳鼻科の医師に相談しましょう。たかが「鼻づまり」と思わずに、肌荒れや仕事の効率にまで影響を及ぼす重大な症状と考えて対処しましょう。

またアロマの香りで鼻のとおりを良くしたり、リラックスすることで、鼻づまりのイライラや不眠を改善しましょう。

ペパーミント、レモンバーム、レモングラスがおススメ

坑ヒスタミン作用で鼻づまりを改善してくれるレモンバーム。 おススメは「ペパーミント」「レモンバーム」「レモングラス」。これらのアロマオイル入りのお風呂に入ったり、アロマの香りで満たされた部屋で眠ったりすれば、きっとスッキリするはずです。

「ペパーミント」や「レモンバーム」には、鼻づまりを起こすアレルギー成分のヒスタミンが過剰に分泌して鼻の奥が腫れるのを抑制してくれる成分が含まれています。レモングラスのハーブティーは香りも味もGood!口臭予防にもなります。 また「レモングラス」も免疫力をアップして、代謝を改善し、体を元気にしてくれるハーブ。

香りもさわやかで、ハーブティーとしても飲みやすくおいしいので、鼻づまりの時はぜひ飲んでみて、口呼吸で渇いた口の中を潤わせてあげましょう。

このように、部屋の香り、お茶、お風呂など、さまざまな生活シーンで、鼻づまりを改善してくれるアロマを取り入れて、オシャレなハーブ生活を楽しみつつ、口呼吸とサヨナラしちゃいましょう。

口まわりの筋肉をほぐして鍛える!

デスクワークや気がついたときに、すぐにできる口まわりの筋肉をほぐして鍛えるポーズを3つ紹介します。

「あ!」と大きく口を開く

 まずは口を上下に開ける「あ」のポーズ。なるべく大きく上下に開いて気になるほうれい線の周辺の皮膚もしっかり伸ばしましょう。

「い!」と左右に唇を引っ張る

口を左右に引っ張って「い」のポーズ 次は口を左右に開く「い」のポーズ。なるべく口角を下げないように、上に引き上げながら横に開きましょう。ほっぺのお肉が乗って重たそうな口の筋肉を鍛えましょう。下あごを左右にゆっくりひねると、あごのラインの引き締めにもなります。

「ベー」とベロを思い切り突き出す

ものを食べるのに大切な役割をする舌もケアしましょう。 最後は大きく口を開いて、舌ベロを出しましょう。大人になると滅多にしない表情ですが、歯や口内環境を若々しく保つためにも、舌ベロの動きを活発にするのは大切です。口呼吸で口の中が渇いている人こそ、リラックスしてべーっと舌を出し、唾液の分泌を促進しましょう。

鼻の孔(あな)を心地よく開くテープ

鼻孔をプラスチクバーの反発力で拡げるブリーズライト。 鼻づまりは、鼻孔の奥にある鼻弁という最も狭い部分がアレルギー反応などで腫れて閉塞してしまうことで、空気の通りが悪くなって起こる現象です。

そこでプラスチクバーの反発力で鼻孔を拡げて鼻の通りを良くするのがブリーズライト。鼻がつまって口呼吸をしてしまうとき、いびきをかいて眠りが浅いとき、鼻づまりで仕事や勉強に集中できないときなどに便利です。

メントールの香り付き、透明タイプもあり

ブリーズライトは、子供用やメントールの香りつき、透明タイプもあります。 さらに薬剤を含んでいないので、眠くなったり、副作用を気にする必要もありません。低刺激性の粘着剤を使用しており、簡単に装着して、はがすこともできます。

ポイントは鼻骨の下を両側から指でつまんで、呼吸ができなくなるところにつけること。上過ぎても下過ぎても効果が低下してしまいますので、しっかり自分にぴったりに位置を確認してから使いましょう。

(文:宇山 恵子)

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