旧日本軍の「伊58」特定

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 第2次世界大戦後の1946年、連合国軍総司令部(GHQ)が五島列島沖に沈没処分した旧日本軍の潜水艦24隻を調査している民間の研究チームは7日、東京都内で会見し、広島に落とされた原爆の部品を運ぶ極秘任務に就いた米巡洋艦インディアナポリスを撃沈したことで知られる「伊58」の沈没地点や状態を特定したと発表した。

 これまで発見されていなかったインディアナポリスも米海軍が8月、フィリピン沖の海底で見つかったと発表。研究チームは「伊58を特定でき、因縁を感じる。映像を記録に残し、3次元コンピューターグラフィックス(CG)で再現することで平和への記念碑にしたい」としている。

 特定したのは一般社団法人ラ・プロンジェ深海工学会(代表理事・浦環九州工大特別教授)。5月に音波で水深約200メートルの海底に散らばる船影を確認。8月22~26日には無人潜水機を使って撮影した。

 伊58は北緯32度34分、東経129度14分で発見。艦尾を上にし、海底に約60度の角度で突き刺さって沈んでいるという。全体に漁網が絡んでおり、船尾のかじの形状や搭載していた人間魚雷「回天」の台座の位置などから伊58と特定した。

 調査では、文献通りに計24隻の潜水艦を確認。大型、中型、小型それぞれあり、大型艦はほぼ艦名まで特定した。今後は艦や海底などを詳細に測量し、3次元データ化。2020年をめどにCGを一般公開する予定。